世界を担う決闘者〜過去編〜

□2話 古代の疾風龍
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『くー君ー』

「・・・・・・・・・・・・・・・。」

『くーくーん!!』

「・・・・・・・・・・・・・・・。」

『・・・・・くー君ッ!!ねぇ、くー君ってば!!』

「Σえ・・・・・あ 悪い 何だ?ウィン」

もう日も沈んだ夜。
読書に集中していた紅音はやっとウィンに気がついた。

『もう・・・・・読書してると周りを一切遮断するんだから・・・・・
で 何の本読んでるのー?』

ウィンが横から覗き込む。
紅音が読んでいるのは10歳前後の子供が読むものとは思えない びっしりと文字で埋められたものだ。

「ウィン 疾風龍って知ってるか?」

『疾風龍?ドラグニティの皆さんじゃないの?』

「いや 疾風のドラグニティとは言うけどそれは違うぞ・・・・・」

『え?じゃあ何なの?』

霊使いであるウィンも知らないらしい。
だが、紅音は別に呆れる様子もなく無邪気な子供の表情で答えた。

「ずっと昔 古代から途絶える事なく吹きすさぶ疾風から生まれた龍・・・・・デュエルモンスターズの一体らしいが今だに見つかっていない 伝説の龍だ
その名はエンシェント・ゲイル・ドラゴン」

『エンシェント・ゲイル・ドラゴン・・・・・始めて聞いた』

「やっぱりかー・・・・・」

紅音は再び本に目を通す。どうやらその本には疾風龍の記述が書かれているらしい。

「見てみたいな・・・・・古代の疾風龍・・・・・」

そう呟く紅音の表情はまだあどけない子供だった。

『やはり・・・・・まだ子供だな 紅音も』

『だね 普段は結構大人びてるけど』

『それは・・・・・零夜や愛羅がいるからだろ?』

『それも一理あるだろうな』

『あら 皆さん』

カードから出てきたのは ドゥクス、ミスティル、ゲイボルグ、レヴァテインだ。

『他の皆さんはどうしました?』

『馬鹿 これで精一杯だ 紅音を潰す気か』

『あぁ〜・・・・・そうでした』

ドゥクスの答えにウィンは納得する。
まぁ、大きなドラグニティが3体出て来られるのだから十分広いのだが。

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