世界を担う決闘者〜過去編〜

□1話 雅家の日常
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「エンシェト・ゴッド・フレムベルでナチュル・バンブーシュートを攻撃!!」

「Σきゃあぁぁぁぁぁっ!!」

LP500⇒0

「へっへー☆俺の勝ちー!」

シティに立つ一軒の家。
まだ幼い男女の双子がデュエルをしていた。

「くす・・・・・っ 残念だったわね愛羅」

「もう少しだったな 惜しかったぞ」

「うぅ・・・・・お父さん お母さん・・・・・」

愛羅と呼ばれた少女は 母親の腕の中でぐすぐす泣いている。

「零夜も強くなったもんだな」

「だっろー!!これで愛羅に10連勝したぜ!」

零夜と呼ばれた少年は父親に頭を撫でられ、得意げに答える。

「なー 紅音にぃはー?」

「んー?紅音なら部屋にいるんじゃないか?なぁ 朱里」

「えぇ デッキ調整でもしてるんじゃないかしら」

「えぇー・・・・・つまんねぇのー」

途端に不機嫌な表情になった零夜。
そんな零夜の後ろに一人の少年が現れた。

「ん?どした?」

肩にかかる茶髪に中性的な顔立ち。
それらはまるで・・・・・

「・・・・・紅音ねぇ」

「誰が“姉”だ 誰が(ゴリゴリ)」

「Σ痛い痛い痛いッ!!ギブギブ!!冗談だって紅音にぃッ!!」

「その冗談何回目だよ?零夜ー?」

「あぁー・・・・・その辺で勘弁してやれ 紅音」

彼等の父親・・・・・紫竜は苦笑を浮かべ、長男、紅音を見る。

「いつもの事じゃないの 零夜が悪態をつくのは」

母親である朱里はのほほんと笑みを浮かべている。

「くー兄ちゃぁぁぁん!!」

「Σおゎっ!!」

愛羅が紅音にしがみついた。
まだぐずぐずやっている。

「どーした?愛羅」

「また・・・・・零夜に負けた・・・・・グスッ」

「・・・・・あぁー・・・・・」

状況を悟った紅音は、ゆっくりと愛羅を撫でた。


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