世界を担う決闘者〜番外編〜
□悩み事・・・・・?
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「何でだ」
「・・・・・何が」
真剣な顔で主語や述語がない言葉を発した十代。
その前には呆れた表情の流矢。
先程から全く変わらない状況に流矢は困り果てていた。
「十代 話さないなら俺は帰るぞ?」
「駄目だ!!話すっ!話すから!!(ガシィッ)」
「Σぐげっ!!離せっ!腕折れる!!」
「話聞いてくれないなら折ってやる!こんな細腕!!」
「お前には絶対言われたくねぇ!!
つーか早速折る体勢に入んじゃねぇぇぇ!!聞く!聞くから!!」
時刻は昼前。場所は公園。
オフの日に十代に呼び出された流矢。
どうやら悩みがあるらしいのだが十代がなかなか話そうとせず、今の状況に至る。
何故悩み相談から腕を折るなんて物騒な話になっているのか、流矢は内心少し虚しくなっていた。
「・・・・・あのな」
十代がぼそりと呟いた。
かなり本格的にらしくない。
十代がこんな声色で呟くなんて初めてだ。
「その・・・・・・・・・・遊星がな・・・・・」
「・・・・・遊がどした?」
続いて十代の口から出たのは聞き慣れた弟の名前。
こんな調子で言われると 彼に何かあったのだろうかと心配にもなってくる。
が・・・・・・・・・・
「遊星だけ・・・・・俺を呼び捨てで呼んでくれないからさ・・・・・」
「・・・・・・・・・・帰っていいか?」
脱力した。