zerodream
□忌人
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蔵の裏へ足を踏み入れるとそれに気づいた樹月の声が聞こえた。
「3人とも…こっちへ」
言われたとおりに樹月が覗く蔵の小窓の近くへ寄った。
「よかった…
歌海と蒼海は八重に会えたみたいだね」
樹月は私たちと澪を見て安心したように微笑んだ。
「樹月…聞いて
八重には会えたけど繭…いや
紗重が座敷牢に閉じ込められて」
「今座敷牢の鍵を探してるんだけど…
座敷牢の鍵の在処わかる?」
樹月は暫らく考えた後、ゆっくりと口を開いた。
「座敷牢の鍵…確か逢坂家に保管されていたはずだ
あの屋敷の地下に降りるには風車の封印をとかなければならない
仏壇を調べてごらん
奥に仕掛けがあるはずだ」
「…逢坂家の地下ね」
「風車のカラクリは四枚の羽を同じ色に合わせるんだ
そうすれば地下への隠し扉が開く」
「ありがと、樹月!」
「あきらめないで…必ず出られるよ」
樹月はそう言い残すと顔を俯かせた
私たちは樹月にお礼をのべると逢坂家へ向かった。
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