zerodream

□地図から消えた村
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『…歌海…
どうか…君達だけでも―――』


君はだれ…?
どうして悲しそうなの?
歌海って誰…?
何で私をそう呼ぶの…?


―――……


「…聖音…聖音!」


目をあけると朔夜が私の顔を覗いていた。


「あ…れ…ここは?」


体を起こして辺りを見回すと見たことのない光景が広がっていた。


「…目を覚ましたらここにいた」

「朔夜…出口は?」


私は立ち上がる。
朔夜は首を横に振った。


「出口がどうしても見つからない」

「嘘…」


丘のような場所から見下ろせば家が並んでおり明かり一つ灯されてなく辺りは真っ暗だった。


「…村?それに夜なのかな」


朔夜は呟いた。


「下に降りてみよう
…誰かいるかもしれないし
あの女の子いるかもしれない」

「そうだね」


朔夜は歩きだし私は朔夜のシャツを掴んでついていった。



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