Crossdream2

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Gが逃げて次の日。
泣き声を手がかりにGを追いかけてみると孤児院のような所へ着いた。




「ホントにここなの、マリ?」


「ああ、昨夜のGの泣き声はここで途絶えた」


「•••孤児院?
やっぱり子どもだったみたいだね
やること言うこと子どもじみてたし」




まぁまぁ、と苦笑しながらアレンは玄関に近づいた。




「リンク、まだ昨日のこと気にしてんですか?」


「•••••••••、プッ」


「してませんよ
今鼻で笑いましたね?」


「え?気のせいよ、気のせい」




睨んできたホクロに首を振る。
昨日のホクロと言ったら笑いが出てきそうに•••。




「すみませ•••」


「エロ」


「!」




玄関の扉をアレンがあけた時だった。
女の人が子どもに飛び蹴をしている光景が目の前に広がった。




「ガキィ―――ッッ」


「!!」


「アレン!?」




飛び蹴をくらって外へ飛んできた子どもとアレンがぶつかった。
物凄く鈍い音が響く。


うわ••••••。




「ん?」


「はっわ―――っ
いけない、私ったら
またパパ直伝の護身術を•••」


「でた――、エミリアの殺人キック」


「かっけー」


「••••••何やってるんです、キミは」


「•••大丈夫か?」




倒れたアレンに近づいて彼を覗き込んだ。




「いってぇ!ん?」




アレンは額から手を離すと手には血がついていた。




「えぇっ」


「•••ちょっと、血出てるけど
アレン、大丈夫?」


「大丈夫か、キミ?」


「!
オイ、まて!」




ユウとノイズは子どもの方の様子を見ていた。
向こうはどうやら気を失っているようだ。
アレンはアレンでキョトンとしている。



「?
どうした」


「あぁ、盲目のお前はすぐわかんねェか
この子供•••頭に玉がはえてる」


「タマ?」


「ぴぇえぇええぇぇええぇ!
ぴぇええ、血ぃ―――っ
血が―――っ死ぬぅ――――」


「え•••アレン?」




するとアレンがいきなり泣き出した。

•••あ、この泣き声。




「ウォ?ウォーカー!?」


「ぴぇえぇえぇ」


「•••マリ」


「追ってきた昨夜のGの泣き方と同じだ•••」


「ねぇアレン、いったいどうし•••」



いきなり泣き出したアレンにみんな困惑の表情を浮かべる。
僕がアレンに手を伸ばした時だった。




「くらえ!オッパイ落し――!!」




突如アレンの手がこちらへと伸びてきた。




「っ!?きゃあぁあっ」


「「‼︎?」」


「ん?」




いきなりの視界が反転してアレンに押し倒される。
アレンは何度も確認するように胸を触った。
いや、触られてる。
突然の出来事に思考が止まる。




「•••あれ?あれ?」


「おい•••テメェ」




ユウが鬼のような形相でこっちに来る。




「こいつ胸がない!」


「•••あ"?




アレンの言葉を聞いた時、頭の中で何かが切れる音がした。




「まな板だ!」


「どけ!!このセクハラ!!」


「いい加減にアルジェから離れやがれ!


「うぎゃっ!?」




僕はユウが蹴飛ばすよりも早くアレンを蹴り飛ばした。
アレンを逃げられないように馬乗りになるとグレイヴを首もとへ近づける。




「アレン、覚悟はできてるんだろう?」


「ぴえっ!!?まな板に殺される〜っ」


「殺す」


「まて!落ち着くんだ、アルジェ!!」




ノイズにガシッと腕を捕まれてアレンから引き離されて阻止される。




「止めるな、ノイズ!
絶対に息の根を止めてやる!!


「アルジェに何してやがる!」


「――――ッ!!」




な•••ななな何がまな板だ!?

ホクロはアレンの胸ぐらを掴んだ。




「ええい!何をしている!!
それくらいで泣くな
それに女性にセクハラとは!!
情けない!!••••••!?」


「あれ?」




アレンはリンクに顔を近づけた。
その瞬間、表情が強ばった。




「オ•••オレの体は•••!?」




アレンがおろおろしてる。




「これか?」




ユウは子どもの体を突きつける。




「あー、それそれ―――•••••••••っ」


「また会ったな、怪盗G?」


「良いものもってるね、ユウ」


「え?」




ユウは子どもの体に六幻を向けた。
僕は子どもの体に近づくとグレイヴを再び首にそえた。




「さぁ、白状してもらおうか
この体を綺麗なままで返して欲しかったらなぁ
んで•••アルジェに謝れよ、オラ


「今ならまだもう1発殴らせてもらうだけで許す
10数えるうちにね?ほら切り裂くよ」


「ひっ」


「オラオラ」


「ギャーッ、やめろ―――っ」


「ユウ、助太刀するよ」


「ちょっと何やってるの!!」





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