Crossdream1

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「ノイズが•••••••••っ、消えていく!!」


「そんな•••ッ」




白い方舟が消えかける。
ただ茫然とその消え行く方舟を見ていた。
このままじゃ、あそこにいるみんなは•••。



「消えていく•••あぁ•••」


「アレンくん達をのせた舟が•••お願い、タイムレコード!!
あの舟の時間を止めてぇ!!力が足りないの?
お願いよっ!!お願い、タイムレコード•••!!
とまってぇぇえぇえっ」




方舟はとうとう完全に闇に飲まれてしまった。
空から雪のように方舟の破片が降ってきた。




「マリ•••」


「••••••何も•••聴こえなくなりました
神田•••デイシャを失ったばかりでお前までか•••?」


「•••嘘だろ?何で•••どうして•••ッ
いっつもいっつもどうしてこうなるんだよ•••!」




マリの言葉に僕は膝を地面に落とした。
みんなの死が確定してしまった。




「なんてことだ•••」


「•••また•••僕は護りきれなかったのか•••?」



自分の無力さに腹が立つ。
何度も何度も地面を殴りつける。



「う•••ううう•••」


「そんな•••嘘よ•••」




みんなは地面に膝をついた。




「チャオジー•••!」


「うっ•••うっ」


「リナリーちゃん、ラビくん、アレンくん•••クロウリーさん、アルジェちゃん•••
私の力がもっと強ければ••••••
私が•••っもっとちゃんと••••••ッ!!」




ミランダの声と皆の泣き声が耳に残った。
僕は唇を噛み締めて右目の眼帯を押さえた。


そんな中、ルナ様だけはただただ冷静に方舟を見上げていた。






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