Novel
□猫的彼は肉食系
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「そういえば、藤君って猫っぽいよね」
逸人は思い出したように言った
ソファに横になっていた藤がその唐突な言葉に、少し驚いたような顔をした
「俺のどこが猫なんだよ」
少し不服らしく、むすっとした様子で聞き返す
そんな藤をよそに、どこか微笑むような目で逸人は考えている
「うーん…勿論可愛らしいっていうのもあるけど、藤君を見ているとなんだか和むんだ。
あとマイペースで寝るのが好きな所とかも猫っぽいよね」
ふふ、と笑う逸人を見て藤は心底不機嫌そうな顔をする(「可愛らしい」という部分が気に入らなかったらしい)が、ふいに何か思いついたらしく、意地悪くにやりと笑った
ソファから立ち上がって逸人へと歩み寄る
「ふーん。
あ そういえば先生知ってた?猫は元は肉食なんだって」
ポケットに突っ込んでいた右手を出して、逸人の頬に這わせる
「だったら、肉食である猫の俺が、今からあんたを襲っても文句は言えないよな?」
整った顔に浮かぶ不敵な笑み
すごく 嫌な予感
「えっ…藤くん?ちょっと待っ…いやああぁぁぁ!!!」
その後、放課後の保健室には養護教諭の悲鳴と嬌声が響き渡ったそうな
めでたしめでたs((
end.