Novel

□昼下がりの僕 妄想の君 (安逸)
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俺は女しか愛せない。
つい最近までそう思っていた。


でもそれはある日を境には180゜変わってしまった。

ハデス先生がこの学校に赴任してきたあの日から。








俺が思うに、黒ワイシャツに白衣の組み合わせは最高にエロいと思う。
体のラインが白衣に映えてそれはもう。

で、その代表格がハデス先生。
細身で 見とれてしまうプロポーション。
特にあの腰はたまらない。
つい本当に男の腰なのか、とか疑ってしまう程に細くて綺麗で とてもそそられる。
顔だってよく見ればなかなかに端正だ。


『なんでみんなこの良さに気付かねぇかな』


つくづくそう思う。
まぁその方がいいんだけど。


だってこのエロさに気付いたら、誰かに先生を取られちまうかもだろ?
それは絶対に嫌だ。

だって先生は俺のだからな!

まぁ正確に言えば俺のものになる「予定」だ。
まだ手を出していないし、更に先生は俺の気持ちに気付いていない。悲しい事に。

俺的には、あんなに魅力的な人は他にいないと思う。
一度逃がしたら、きっと二度と出会えない程の。



ふとこんな妄想をしてみる。
どんな声で喘ぐのか
どんな目で俺を見るのか
どんな顔で泣くのか


『やっば…エロ…ッ!!』


我ながらよくできた妄想に思わず顔がゆるむ。
鼻血が出そうになる鼻を咄嗟に手で覆う。


想像するだけで欲が膨らんだ


これはもうあれだ。
本人に会って確かめるしかないだろう。


そうと決まれば。


「せんせー ちょっと調子が悪いんで保健室行ってきまーす」


ガタッと椅子から立ち上がって 先生に許可を取って教室を出る。

なんか藤みてーだけど、俺とあいつの目的は違う。

あいつはただサボるために保健室に行く。(本当の理由は知らねぇ)



でも俺は

ハデス先生に会いに保健室に行くんだ








とある平日の昼下がり
廊下を歩く俺の足取りは軽く



end.
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