Novel

□結び桜
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僕にそれを知る術は無い



もう 僕の手は彼には届かない
この想いを伝えられない



瞳から溢れた熱いものが ひび割れた頬を伝ってこぼれていく




「藤君」




会いたいよ



初めて抱いたこの気持ちは
切なくて 寂しくて 恋い焦がれるようで








「先生」








懐かしい声が 聞こえた気がした
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