過去拍手文

□あいさい2
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よく相手役=嫁という。

ふむふむ。

なるほど。




「真咲さん、真咲さん」




にこにことご機嫌に、あたしの回りをちょこまかしてるこの子があたしの嫁。




「先ほどの場面、すごくかっこよかったです」




二人だけの内緒話のように耳元でそっと囁く。

ちゃぴの方を見ると「えへへ」と恥ずかしそうで。




「ちゃぴ」

「はい」

「ちゃぴも可愛かったで」



お返しのように耳元で囁くと、顔を真っ赤にさせて照れてた。




「嬉しいです」




傍で笑う彼女が愛おし過ぎる。

たとえ離れたとこにいてもこの子が何をしてるか気になって仕方なくて。

他の組子が大切なことに変わりはないけど、彼女だけは特別に思う。

これが嫁ってやつかな。




「真咲さん、デレデレ禁止です」

「いや、むりやろ」

「真咲さんはそんな人じゃなかったはずです。うわーん」

「………」




おかしいな。
みりおちゃん、そんなキャラやったかな。




「真咲さん。さゆちゃんは妬いてるだけなのでこれっぽっちも気にしないでください」




にこっと笑うイケメンは組替えしてきたみりおの同期。

おめめぱっちりな美しい人で、頼もしい限り。




「さて、真咲さん。本題です」

「急にさゆちゃんから明日海さんに戻るのやめてや」

「私たちの仲じゃないですか。気にしない気にしない」

「そやね」




みりおと少し真剣に舞台の話をして、美弥ちゃんとも話した。

二人と納得し合って、みりおはまた、組長さんと話をしにいく。

振り向くと、ちゃぴはいい子に話が終わるのを待ってた。




「寂しかった?」

「すこし」

「フっ」




素直や。
寂しかったらしいから、ぎゅっと抱きしめてあげる。

離れたら、ちゃぴはにこぉーと可愛い笑顔。




「かわいいな、お嫁ちゃん」

「え、え、え」

「ちゃぴのことやで?」

「えぇっ?」

「あたしの嫁やん」




びっくりして固まってるちゃぴの頬を人差し指でつんとして、リフコに向かって歩き出す。

とてててって足音がして、むきゅっと腕に抱きついてきた。




「真咲さんは私の素敵な旦那様ですっ」

「今はじゃっかん、ご主人様やな」

「ど、どう違うのですか?」

「ちゃぴ、子犬みたいやし。主人とペット」

「あわわわ」

「あたしがドキッとするほど、素敵なレディーになってな」

「がんばります!」

「よちよち」

「えへへ」




おし。
これから愛しいこの子と、大切な仲間と新しいピカピカな歴史を作って行こう。




END
 

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