main@

□『the beginning』prologue
2ページ/3ページ





夢『はい、また…』




―――――――――――









あの日からもう直ぐ一週間


あれ以来会うことはなかったが何度か電話で話した




宏も忙しいらしくなかなか会うことは出来なかったが、それでも時々電話で話す時間があるだけで嬉しかった






それと変わった事がもう一つ

夢は今まで殆ど見なかったテレビを時々見るようになった

画面を通じてでも宏の姿が見れるから



夢は宏が出演すると言っていたバラエティー番組を見ていた











ブーッ―ブーッ―






夢『はい、もしもし』



宏『お疲れ、寝てた?』


夢『うんん、起きてましたよ!あれ…?でも、今テレビに…』





つけたままだったテレビには宏の姿




宏『え?あぁ…今日だったっけ?それ収録のやつだから』



夢『あっそうなんですね、ビックリした』



宏『ははっ、驚かせて悪い。テレビ見るようになったんだ』



夢『えっと…はい、前よりは』



宏『そっか、でもなんか変な感じだな』



夢『そうですか?面白いですけど…』



宏『面白いって…まぁいいけど、あっそう来週時間出来そうなんだけど会えないかな?』



夢『来週ですか…』




慌ててスケジュール帳を確認する




夢『来週…あっ大丈夫です。』



宏『よかった、じゃあ昼くらいに迎えに行っていい?』



夢『はい、わかりました!大丈夫です』



宏『よし!じゃあ時間とかはまた連絡する』



夢『はい、待ってます。お仕事頑張ってくださいね』



宏『ありがとう、そっちもな』



夢『ありがとうございます、じゃあまた』



宏『じゃあ、また連絡する』















電話を終え夢はあたふたしていた

来週…会える




夢(なっ、何着ていこう…)




わたわたとクローゼットに向かい思案する


誰かと会う為にこんなにも悩むのは久しぶりの事だった











,
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ