桜の葉に
□序章
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空を見上げると星が広がっている。
「・・・・・・」
空を見ていると自分が惨めになることがある。
広くて、綺麗で・・・
私とは違う。
幼い頃から親がいなくて、生きるために剣を独学で学び、保身の為に人を斬ったこともある私。
私に存在理由はあるのか。
いつもそう思っていても、当然ながら答えは分からない。
でも、死ぬのは怖い。
だから私はこうして生きている。
他人を殺して、汚れながらも・・・。
そんな狂った日常を送っている私に、大きな変化が訪れたのは、その数時間後だった。