SHORT

□TRPG-蜘蛛頭
1ページ/5ページ

フ「寺っていうからどれだけ物騒なのか心配だったけど、案外大丈夫そうで安心したよー」

陰陽師は渡された白黒写真を見てそう言った。
寺の外観が一目で分かるようにと渡された写真。白黒写真のため、どこか不気味に見えなくもない。が、死に際を経験した者にとっては何ともないのだろう。

後ろから巫女がその写真をのぞきこむ。
ミ「神々しさがあるかって言うと別だけど、お寺としては問題ないよね」
それにしてもこの巫女、胸が大きい。


そこで口を挟む地侍。
シ「てかお前等…陰陽師と巫女って、寺ん中入っていいのか?」

フ「陰陽師の仕事場はね、大きなお屋敷かお寺かどっちかなんだよ♪」
ミ「ちょっと問題にはなるけど…今回は任務だから大丈夫」


そこで、木の上からひょっこり忍者が姿を現す。
リ「おーい、寺見えてきたぞー」
タ「巫女よりも、兵法者や鉄砲衆の方が問題になるんじゃないのか?
  リン、あと何kmくらい?」
イ「鉄砲は取り上げないでほしいなぁ」
リ「2qくらい!寺に食物あるか分かんないし、そこの川で魚とってかない!?」
リンはキラキラした笑顔で食べ物!食べ物!と騒ぐ。
シ「賛成!」
タ「賛成!あとリン、お前は少しは忍べ」



場面:川

6人は岩場が削られてできた、深さ1.5mほどの川べりに来た。
綺麗な水の中には、数匹の鮎が見えている。

イ「やっぱ手づかみかな?」
シ「だろ。ここは俺の出番だな!」

イスカはしゃがみこんで川に手を突っ込む。そばにいた魚が身をひるがえして逃げて行った。
その横にタキも座り、魚を眺める。
2人が魚をぼぅっと眺めていると、ショウが腕まくりをして後ろに立つ。飛び込む気満々だ。

フ「いや、ショウ泳げないうえに体格大きすぎるし。それじゃあ誰も引き上げられないよ」
イ「ショウは地上班だよね」
シ「ちっ」
タ「ここはフェルトじゃないか?」
リ「大自然の子だし」
フ「そんなこと言うリンくんは魚なしでいいよね」
リ「んっ!?」

  
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ