SHORT
□矛盾
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眠れなくて、寝返りをうつ。
目を閉じれば、今日あったことが鮮明によみがえる。
殺したくて殺したわけじゃないんだ。
僕にだって、生きる世界があるんだ。
いくらそう思っても、やはりそう簡単に割り切れはしなかった。
隣のベッドで寝るショウを見ると、すやすやと寝ている。
どうして、そんな簡単に眠りにつけるのだろうか。
どうして、僕はこんなことをしなければならないんだろうか。
なんで、こんな道をとってしまったんだろうか。
僕はただ、兄さんを探すためにここに入学したんだ。
兄さんを探すために、がむしゃらに勉強して、訓練して、ここまで強くなったんだ。
兄さんが帰ってきた今、僕には何の目標も無いんだろう。
なんで、僕が殺さなくちゃいけない？
魔法は、まだ殺した感覚が残らないからいい。
でも日本刀で戦うショウには、その感覚がダイレクトに伝わっているのだろう。
どうやって、振り切っているのだろうか。
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