番外編

□甘い?誕生日
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ドンッ

ベキッ

ガッシャーン

これは技術開発局の副局長室から聞こえる音だ。

何をしているかというと咲月が料理している。

咲月は意外にもそこそこ料理ができる。

しかし、自身の怪力が災いして普通の調理器具はことごとく壊してしまうのだ。

ちなみに今は鈴音が作った特別製のものを使っているためその心配はない。

では、何故こんな音がするのか?

理由は鈴音が薬品を盗ったことからだった。


『ふざけんな!!
鈴音のヤツ、また人の薬品盗っていきやがって!』


定期的に薬品が盗まれるので、咲月はうんざりしていた。

そして、もう二度と盗まれることがないように対策を考えなければいけなかった。

その対策とは


『これでアイツも懲りるだろ。』


激辛ケーキだった。

それを今、作っている。

さすが鈴音特別製だけあって調理器具は壊れていない。

ただ、周りの物が壊れている。

冒頭の音はその周りの物が壊れている音だった。

咲月は激辛ケーキを作り終え、余ったケーキの材料を眺めていた。


『そういえば明日、銀時の誕生日だった気が………。
甘いモノ好きだし、誕生日ケーキってことでいいよな。』


てなわけで、普通のショートケーキも作った。


『あっ、ラッピングが一種類しかないな。
まぁいっか、同じで。
違いくらいわかるだろ。』


普通のショートケーキにも激辛ケーキと同じラッピングをした。














翌日、技術開発局で仮眠をとっていた咲月を鈴音が無理矢理起こした。


『前原隊長ー!
起きてくださーい!
銀子ちゃんの所にいきますよー。』


鈴音が大声で起こすと、咲月はかったるそうに、


『なんで行くんだよ。
面倒臭い。』


と言った。


『忘れたんですかぁ?
今日は、銀子ちゃんの誕生日なんですよ!
悪戯しに行きますよ!
あれ、何この箱?』


鈴音の目線の先には咲月が昨日作ったケーキが。


『あぁ、それケーk『じゃあ、行きましょう!』

『ちょっと待て!』


鈴音は二つのケーキのうち一つを選んで、咲月をロボットに引っ張らせて万事屋に向かった。
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