Series『現桜』

□The 28th.「記憶(3)」
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「うぁ・・・」

桜華は呻き声を挙げ、目が覚めた。

「また、あの夢か・・・」

ハッキリと全て覚えているわけでは無いが、最後必ず血塗れな自分に驚き目が覚める。
物心付いた頃から、時々見ていた悪夢・・・
だが今迄は忘れた頃、偶に見るぐらいだった。

『修学旅行から戻ってからだ。』

アレから、殆ど毎晩の様に見ている。

『一体、何が起きているんだ、私に・・・』

ふと時計を見ると、まだ2時をさしている刺している。
桜華は大きく溜息を付くと、汗塗れの体をサッパリさせる為にベッドから出ると・・・

「今夜も寝れそうに無いな・・・」

カーテンから漏れる窓の外をちらりと見ながら、ぽつりと呟いた。


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