Series『現桜』
□The 20th.「海(1)」
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おまけ
皆の元へ戻る道すから、山南は桜華に尋ねた。
「君も私の事、オジさんと思ってますか?」
「え?」
「あ、いいえ、何でもありません。」
「おかしな先生ですね。」
桜華は、クスりと笑みを漏らしながら、言葉を続ける。
「そんな事、思ってませんよ。」
「そうですか・・・」
「気にしてるんですか?」
「そんな事は、ありません!」
語調強めに否定する山南に、桜華は。
「先生って、可愛い所あるんですね。」
少しからかう感じで言う。
「一体、何を・・・」
「ふふ、新しい発見です。」
桜華は山南の前に回り込み、満面の笑みで言うと、直ぐに踵を返し見えてきた目印のパラソルへ走って行った。
山南はその背を見つめながら・・・
「全く、貴女という人は。」
苦笑とも取れる笑みを浮かべると、後を追う様にユックリと歩きだした。
To be continued
→あとがき