小説(銀魂・parallel)

□日常
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皆さんこんにちは。
銀時の家で飼われている十四郎だ。
今日は俺の一日を紹介したいと思う。


朝は5時には起床している。
目覚ましなんかなくてもいつも同じ時間にぱっと目を覚ますことができる。
どんなに疲れていても必ず一度は目を覚ます。
そのおかげでまだ寝坊はしたことがない。
その理由は俺にもよく分からないけど。
もしかしたら愛玩人形に元からインプットされているものなのかもしれない。
ともあれ俺は朝ご飯を作るためにベッドから抜け出す。
ちなみに言っておくけどもうちゃんと服着てるから。
しっぽへの刺激にも少し慣れてきたからズボンくらいだったら大丈夫になった。
ギュッと強く握られるとまだ感じちゃうんだけど・・・
とにかくパーカーだけとかいう恥ずかしい格好はしてないから!!


・・・話戻すね。
朝ご飯を作り終えるころには6時くらいになっているから、銀時を起こさなくてはいけない。
これが結構面倒なんだよね。
あ、起こすのが大変って意味じゃなくて起こした後の対応が大変って意味だから。
だって毎朝“おはようのチューは?”って聞いてくるんだよ?
それはここに来たてのころは返却されたくなかったからしてたけどさ。
今は銀時のこと信頼してるからそんなことするはずないって思えるし、冗談だって分かってるから・・・
とりあえずしつこいから、

「飯が冷めるし、遅刻するよ?」

ってにらむのが普通になっている。
銀時はそれを聞くとふざけるのを止めて、身支度を整えに行く。
その後一緒にご飯を食べて、銀時は7時30分ぐらいに出勤してるかな。


銀時を見送った後はご飯の片付け。
二人分の食器を洗うのはそんなに苦じゃない。
洗い終わったら次は洗濯だ。
脱衣所から洗うものを持ってきて洗濯機に入れたらスイッチオン。
洗濯機が回っている間に部屋の掃除をしておく。
このあたりのことは自分で言うのもあれだけど、手際良くやれてると思う。
会社にいたときに一通り教え込まされたし。
効率よくやらないとすごく怒られるんだよね。
最初のうちは全然慣れなくてヘマばっかしちゃって毎日怒られてたなぁ。
思えばそのときから人間は怖いものって思うようになったのかも。
また話がずれちゃったね。
掃除が終わって洗濯ものを干し終えたらちょっと休憩。
つまり昼寝。
俺の特等席はベランダへとつながる窓の近く。
晴れの日はぽかぽかのお日様の光がすごく気持ちいい。
本物の猫のようにぐだって寝るのが好きなんだよね。


お昼寝から目を覚ますのはだいたい12時から1時の間くらい。
俺の昼飯は残りものとか簡単にできるものが多いかな。
一人分だけ料理するのは面倒くさいからね。
最近気にいっているのはマヨ丼。
白米の上にたっぷりマヨネーズをかけただけの料理とは言えない代物。
ちょうどいい酸味となめらかな舌触りがおいしいんだけど、銀時に“止めなさい”っていつも言われる。
本当においしいのになぁ。


お昼を食べ終えたら洗濯物を取り込む時間だ。
ちなみに俺はきっちりたたまないと嫌なタイプ。
どうせすぐ着るんだろうけど汚くたたんだままクローゼットにしまうのは許せないんだよね。
そんなこんなでしまい込んだら、午前中にやり残した掃除を始める。
具体的にはお風呂とかトイレとか。
でもそんなに時間はかからなくて、早くて3時、遅くても4時前には終わってるかな。


4時からは俺が楽しみにしているドラマが始まる。
そこには俺の知らないことがいっぱいあってすごく勉強になる。
特に好きなのはヤクザとかが出てくる、任侠物ってやつ。
仁義っていうのがすごく男らしくて、俺もそんな男になりたいって毎回思う。
ドラマを見終わると2回目のお昼寝タイム。
あ、寝過ぎとか思ったでしょ?
猫のせいかすぐ眠くなっちゃうんだからしょうがないんだって。


銀時が帰ってくるのが8時過ぎくらいだから、夕飯の準備をする7時ごろに起き出す。
このときは寝過したことが何回かある。
冬とか寒い時期は毛布にくるまっているせいかなかなか起きれないんだよね。
一回目を覚ましてもつい二度寝しちゃう。
みんなも冬の朝とか経験あるでしょ?


銀時が帰ってきたら一緒にご飯。
いつも“おいしい”って言ってくれるからこっちも作りがいがある。
顔を見ればお世辞じゃないことがよく分かるし。
夕飯後銀時がお風呂に入っている間に食器を洗う。
銀時がお風呂からでたら俺もすぐ入るようにしている。
追い炊き機能がないからすぐ入らないとぬるくなっちゃうんだ。
猫は濡れるのが嫌いとかよく言うけど、俺は別に嫌いじゃない。
てかむしろ好き。
体がほかほかして心も一緒にほこほこしてきて、リフレッシュできるからね。


お風呂から上がると銀時の近くにいることが多いかな。
たいがいテレビを見ているから一緒に見てる。
隣に座って銀時にもたれかかられたり、頭を撫でられたりするこの時間が一番好きかも。
12時を過ぎるころになると睡魔が襲ってきて眠くなっちゃうのが俺。
俺がどんなに眠気に耐えていても銀時にはすぐ気付かれちゃうんだよね。
それで俺が気を使わないように、

「眠くなってきたから、そろそろ寝ようか?」

って言ってくれる。
その言葉に素直に従って寝る準備を済ませてベッドに向かう。
今も同じベッドで寝てるんだ。
銀時と一緒に寝ると安心できるせいかぐっすり眠れる。
出張とかで何回か一人で留守番したときはなかなか寝付けなかったことあるし。
銀時の胸元に顔を寄せて銀時のにおいを鼻から体中に巡らせる。

「おやすみ、十四郎」
「銀時おやすみ」

そうして目を閉じて、俺の一日が終わる。
明日も今日と同じくらい幸せな一日になりますように!!

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