小説(銀魂・parallel)

□嫉妬と独占欲
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今日は2月6日、俺の誕生日だ。
学校ではクラスメイトから“おめでとう”と言われて、俺の気分は上々だった。
早く晋助に会いたくて急いで帰る俺にはこの先どうなるのかまったく知らなかった。


玄関を開けるとすぐそこに晋助が仁王立ちで立っていた。

「ただいま。って晋助、どうかした?」
「遅い」

低い声で言われて俺は晋助がすごく怒っていることが分かった。
そりゃ学校出てくる時間は遅かったけど、早足で帰ってきたからいつもとあまり変わらない気がするんですけど。

「あ、ちょっと喋っていたから」
「誰と?」

晋助が顔を近づけてくるから思わず後ずさってしまうけど、すぐに玄関扉に背がぶつかってしまう。

「まぁ、いいや。言い訳はリビングで聞いてあげる」
「へ、いや、ちょっと!!」

俺は晋助に腕を掴まれ引きずられるように連れて行かれた。


「で、誰と喋っていたの?」
「えと・・・近藤さんと土方さんと沖田さん」

俺は今ソファに座らされて、目の前に晋助が立っている。
なんか俺が答えるたびに機嫌が悪くなっていっているような気がするんですけど。
俺今日誕生日なのになんでこんな尋問みたいな目に会わなきゃいけないの!?

「なんで?」
「委員会の連絡とついでに誕生日おめでとうって」

その言葉を言い切らないうちに晋助に押し倒される。
痛みを感じるほど強く肩を掴まれ、俺は顔をしかめる。

「っ・・・晋助?どうかした?」
「退は俺以外の男に祝ってもらえて嬉しかったんだ?帰ってきたときすごい笑ってたし」
「違っ!!・・・ひあ、そこダメっ」

晋助は着たままだったマフラーとコートを脱がし、俺の首筋に舌を這わせた。
身の危険を感じた俺は晋助をひとまず止めることにした。

「1回話聞いて、お願いだから」

晋助の顔を両手で包んで俺のほうを向かせる。

「遅くなっちゃったことは謝るから、機嫌直して、ね?」
「・・・嬉しがってたってところは否定しないんだ」
「だって、覚えててもらえてたんだもん」

普段地味な俺はなかなか人に誕生日を覚えてもらえることが少なかった。
今年はたくさんの人に祝ってもらえてすごく嬉しかったんだよ。

「退は俺のことだけ気にしてればいいんだ!!他の男なんてどうだっていいだろ!!」

晋助はさっき俺から剥ぎ取ったマフラーで俺の腕を縛ると、耳に舌を這わせてきた。

「やっ、晋助ちょっと待って!!」
「待たない。俺を怒らせた退が悪いんだから」

晋助は耳朶を甘噛みすると、シャツの上から俺の胸を弄り始めた。
その緩やかな刺激でも乳首はぷくりとふくらんでしまう。
晋助にさんざん開発された体はもっとしてとねだるように胸を押し付けてしまうほどだ。

「あっ、やめて」

晋助がヤキモチ妬きなのは重々承知の上だった
けど、こんなにすぐ怒んないでよ。
こうなっちゃったときの晋助は俺のことあんまり気にしてくれないから、次の日大変なんだってば。

「ふ、くぅん」

服の上から乳首を舐められる。
じれったい刺激と冷える感触に俺は身体を震わす。

「退、どうした?腰すげえ揺れてっけど」

クスクス笑いながら俺の羞恥を煽るために、そして理性を引き戻すために言う。
流されかけていた俺はその一言でまた晋助に抵抗するようになる。
晋助はそうやっていつも俺で遊ぶのだ。
意地悪極まりない。
でもそろそろ俺も限界だった。

「あん、ねぇ、ちゃんと触ってぇ・・・」
「もう我慢できないの?弟に触られて感じちゃうなんてエッチなお兄ちゃんだな」
「っ!!」

しかもこういうときだけ俺を兄扱いしてくるし!!
でもそんなこと言っている暇なんてない。
中途半端に弄ばれた身体はもう俺の意思では止められなかった。
俺は縛られた腕でどうにかシャツを上までたくし上げて晋助を誘う。

「・・・早くぅ」
「ま、そこまでされたらしてやんねーわけにはいかないよな」

そう言うと晋助はやっと動き出し、胸へと手を伸ばした。
待ちわびた直接的な刺激に俺は声を抑えることができなかった。
口を塞ぐことができないのであられもない嬌声が部屋に響き渡る。

「ぁあっ・・・しん、すけ?下苦しい」

すっかり兆し始めた自身は未だスラックスに抑えつけられていた。
下着が濡れる感触も好きではないので晋助に脱がしてもらおうとした。
しかし晋助は一向に俺の意見を聞いてくれそうにない。
執拗に耳や胸に愛撫をし続けた。

「ね、聞いてんの?」
「いいじゃんこのままイけば」

晋助はベルトを外して前をはだけさせると下着の上から自身をなぞる。
たぶん晋助からは下着に先走りが染みているのが見えているんだろう。

「すげぇ濡れてる。お兄ちゃんそんなに気持ちいい?」

そんなこと答えられるわけもなく、ただただ顔を横に振る。
晋助はそんな俺に“かわいい”とつぶやくと俺の股間に顔を寄せる。
布地の上から咥えられると一気に高みへ登らされてしまう。

「んん、お願い、せめて脱がせてっ!!」

身を捩じらせて晋助から逃げようとするけれどそんな抵抗が晋助に通じるわけなく、あっさり腰をホールドされてしまう。
諦め悪く動こうとする俺に晋助はお仕置きだと言うばかりに亀頭に強く吸い付く。

「やっ、ぁああん!!」

いきなりの刺激に俺はつい達してしまった。
下半身のグチュグチュとした感覚がなんとも言えない。

「あ、泣かせちゃった?」

生理的な涙が知らぬ間に出ていたようだ。
晋助はペロリとそれを舐め取るとマフラーを外し、下着とともにズボンを剥ぎ取った。
俺だけが裸になっているのが恥ずかしかったが、下着を脱がされたときにさっき出したものが糸を引いてしまったことのほうが何倍も恥ずかしかった。
晋助は両足を持ち上げると俺の身体をくの字に曲げる。

「お兄ちゃんの大事なところ丸見えだぜ。ヒクヒクしてっけどそんなに俺の欲しい?」

後孔にふぅと息をかけられて、俺は晋助の次の行動に身構える。
指で解されるのも舌で解されるのもどんなにやられても慣れることはなかった。
どっちがくるのかと晋助を見ていると、晋助はそのまま熱いものを押し当ててきた。

「ふえっ!?待って、いきなりは無理だって!!」
「さっきのが垂れて濡れているから大丈夫でしょ」
「いや、だって」
「つか本当に無理かどうか試してみようぜっ!!」
「―――っ!!」

晋助が体重を使って一気に挿入する。
俺は突然の衝撃に仰け反りながら声にならない叫びを上げる。

「ほら切れてねぇよ、すげーな。ほとんど毎日俺のぶっといイチモツ咥え込んでるからか」
「・・・っ、痛いよ、しん・・・すけぇ」

余りの痛さに涙声になっている俺をあやすように晋助は俺の顔にキスの雨を降らす。
思わず晋助に抱きつくと晋助はそれを合図に腰を揺らし始める。

「あ、激し・・・もっと、ゆっくり」

それでも必死に晋助の動きに合わせて腰を振る。
噛みつくような乱暴なキスをされ、元から息も絶え絶えな俺は酸欠状態。
脳を突き破るような快感に頭はクラクラして何も考えられなくなる。

「退、俺に抱かれて気持ちいい?」
「うんっ・・・また、出ちゃう」

感じることに従順な身体は足を広げもっと深く晋助を味わおうとする。
俺の意思を感じ取った晋助も奥のほうを重点的に責めてきた。

「なぁ、退は誰に犯られてもこんなに感じんのか?」
「う、ううんっ・・・あん、晋助だけ・・・晋助以外は嫌だよ、ひぁっ」

俺が好きなのは晋助だもん。
好きな人以外に触られても気持ち悪いだけだし。
そう考えると急に晋助に愛しさが増し、俺から晋助に口付ける。

「退は俺だけに愛されていればいいんだ・・・!!」

晋助自身が前立腺を抉ると俺は2人のお腹の間で果てた。
間もなく晋助も俺の中に熱いものを注ぎ込む。
大きく息を吐いて力を抜くと晋助が俺の肩口に顔を寄せる。
機嫌はすっかり直ったみたいだが、俺に酷いことした自覚を持ち始めたようだ。

「・・・ごめんな」

お詫びのつもりなのか顔を胸に摺り寄せてきた。
晋助の好きなようにさせていると晋助は俺の感じるところを舐め始めた。
それに俺の中に入ったままのモノも硬度を取り戻してきていた。

「ふあっ、何?」

髪の毛を引っ張って抗議すると、晋助はニコっと笑う。
恐いくらいに。

「誕生日なんだから次は優しく抱いてやるよ」

俺の手を掴んで指を丁寧に舐め上げながらそんなことを言ってくる。

「明日も学校あるんだよ!?立てなくなっちゃうから、もうダメ!!」
「1日くらい休んだって誰も文句言わねーよ」
「そんなの嫌だってばっ・・・・ひゃあっ!!」

晋助に無理やり起き上がらされて、俺は自身の体重によって晋助のモノを深く飲み込んでしまう。
問答無用に2回戦が始められ、晋助は俺の腰に手を回すと無理やり上下に動かす。
あっという間に元気になる自身を恨めしく思いながらも、俺が晋助に勝てるわけもなく、結局流されてしまうのであった。


次の日、案の定俺は立つことができなかった。
ただ休むのは晋助の思い通りになる気がして午後の授業から出席したのだった。

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