小説(銀魂・原作)

□狂乱
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今晩高杉晋助が過激派攘夷志士とかぶき町のはずれで密会するという情報を山崎が手に入れたため、俺は密会場所の近くの物陰に潜伏していた。
しかしその情報はかなり信憑性にかけていたため、見張っていたのは俺1人だけだった。
だいぶ夜も更けてきて、情報はガセだったのではないかと思い、帰ろうかとしたそのとき、

「こんばんは、鬼の副長さん」

後ろからそう声をかけられた。
俺はすっかり油断していて、後ろを振り返る間
もなく気絶させられてしまった。


目を覚ますと、どこかの宿屋に連れて行かれていたみたいだった。

(まずい・・・高杉はどこ行きやがった?)

あたりを見回しても、薄暗い部屋には誰もいなかった。

「起きたか?副長さん」
「高杉っ!!」

襖を開けてひょうひょうと入ってきた男は間違いなく高杉晋助本人だった。
俺は立ち上がって高杉を睨みつける。

「てめぇ、今日こそはお縄についてもらおうか?」
「止めておいた方がいいと思うぜ・・・お宅の愛刀、俺が持ってるんだから」

そう言って右手を差し出し、刀を見せてきた。
はっとし、自分の左腰を見てみるが、自分の刀が鞘ごとなくなっていた。

「ちっ、俺をこんなところに連れ込んで何の用だ?真選組のことは何されたって喋らねぇぞ」
「そうだろうとは思っていたよ・・・用件は別にあるんだ」
「何だよ?」

俺は高杉を睨みつけるが、高杉は気にせず薄ら笑いを浮かべて、淡々と話す。

「あんたけっこう端正な顔立ちしてるよなぁ・・・その顔がゆがむ様が見てみたいと思ってな」

ククッと小さく笑い、口角をさらに吊り上げる。
顔は笑っているが目は笑っていない、すごく不気味な笑顔だった。
何をされるか分からず身構えていると、高杉はこちらにゆっくりと近づいてきた。
俺の目の前に立つと、首に巻いてあるスカーフを引っ張り、いきなりキスしてきた。

「んんっ!!」

突然のことに驚いていると、口の中に何かが入れられ、舌で喉の奥のほうまで入れられたため、つい飲み込んでしまった。

「けほっ・・・おい、何飲ませた?」
「天人特製のある薬だよ・・・じきに分かるさ」

訳が分からなくて考え込んでいると、急に体の中がぞくぞくしてきた。

「っ!?」

急にぞくぞくが背筋を通り過ぎると、今度は体がだんだん火照ってきた。
腰に力が入らなくなり、ついには畳にぺたんと座り込んでしまった。

「まさか・・・媚薬・・・か?」

息がだんだん荒くなってきたのを理解すると、その問いはほぼ確信に変わる。

「ご名答・・・まぁ、ちと地球人には効きすぎちまうみてぇだがな、変な副作用はねぇから安心しな」

その薬は高杉の言うとおり、とても強力だった。
もう高杉を見上げることぐらいしかできないほど、体に力が入らなかった。

「はぁ・・・何がしてぇんだ、てめぇは・・・!!」
「副長さんは痛いのには慣れているから、こっちの方があんたの顔がゆがみやすそうだと思っただけのことさ」

そう言って俺の肩に手をかける。

「あっ・・・」

何でもない刺激にでさえ、俺は快楽を得るほどになっていた。
力の入らない体で必死に抵抗するも、高杉は楽々と俺を押し倒す。
シュルッと首のスカーフを抜き取られ、上着を脱がされ、ワイシャツのボタンを外される。

「やめろっ・・・俺は男だ!!」
「その顔で今まで無事だったとはな。銀時あたりにされなかったか?男同士でもできるってこと教えてやるよ」

高杉の手がはだけたシャツの中に伸びる。
そして、胸の飾りを探りあてると容赦なく摘んできた。

「くっ!!・・・ひゃっ、あっ」

媚薬が効いている体には、痛いくらいにされてもただ気持ち良いだけだった。
俺の反応に気分が良くなったようで、今度は優しく撫でるような手つきで触ってきた。

「どうだ?堪らないって顔してるぜ・・・そんな気持ちいいか?」
「ふっ・・・も、やめっ」
「そこばっかりはもうやだってか?こっちも勃ってるしなぁ」

そう言って、高杉は俺の下半身に目を向ける。
俺は違うと言いたかったが、口を開けばもう嬌声しか出なかった。
今まで聞いたことのない自分の高い声に、羞恥心が煽られる。
高杉は胸を弄るのに飽きたらしく、俺のベルトに手をかけ、それを外した。
それからチャックの開く音がし、高杉は俺の下着を押し広げ、モノを外に出す。
窮屈な下着から開放された自身は、かつてないほど硬く反り返っていた。
しかし、高杉はそれっきり触ってこなかった。

「んっ・・・何だよ?はぁ、てめぇも男同士にびびってんのか?」
「まだそんな口がきけるとはなぁ・・・もっとたくさん飲ませたほうが良かったか?」

悪態でもついてないと、俺は頭がおかしくなりそうだった。
微妙な刺激を与えられ、熱を帯びる身体はもっと強い快楽を求め始めていた。
俺は理性でどうにか踏ん張っていたが、とうとう限界がきてしまった。
高杉の前でするのは気が滅入ったが、もうどうすることもできない。
高杉から目をそらし、そろりと俺は自身の方へ手を伸ばした。
しかし、もう少しで触れるというところで高杉に手首をつかまれてしまった。

「俺はあんたの悔しがる顔がみたいんだ、自分でしたら意味ないだろう?・・・イきたきゃ俺に懇願しな」

それは絶望的な一言だった。
自分ではイくことができず、イくためには高杉に願い出なければならない。
かといってこのまま我慢し続けることもできない。
真選組副長としてのプライドと性的欲求が俺を苛ませる。
だが悩んでる時間はそんなに長くなかった。

「・・・くそっ・・・イかせろ」
「あ?」
「俺をイかせろっつてんだよ!!」

薬のせいかイくことしか考えられなくなっていた俺は、せめて高杉を喜ばせまいと睨みつけて言ってやった。

「くくっ、その表情俺ぁ好きだぜ・・・お望み通りイかせてやるよ」

高杉の指が俺のモノに触れ、しごき始める。
その動きはとても滑らかで、そこらの妓女よりうまかった。

「はっ、んん・・・」
「もうイきそうか?あんたのすげぇビクビクしてるぜ・・・」
「はぁ・・・やだっ、も・・・離せっ」
「・・・出せよ」
「あぁっ!!」

先端を強く擦られ、俺はあっけなくイってしまった。
荒い息を整える間もなく、高杉はまた俺のモノに触れてくる。

「やめっ・・・触ん・・・なぁ!!」

高杉は構わず触り続ける。
イったばかりの体に、その刺激は辛過ぎた。

「あんたまだ薬は効いてんだろう?・・・1回イったぐらいでおさまる代物じゃねぇはずだからな」

顔を近づけ耳元で囁き、ふぅと息をかけられる。
ビクンと快感に体が震え、俺のモノはまた簡単に勃ち始めた。
身体の熱はいまだ収まることを知らなかった。
余りの快感にボーっとなっている俺の口に、高杉は自分の人差し指を突っ込んできた。

「んんぅ!!」
「舐めろ・・・しっかり舐めて濡らさねぇと後でつらい思いするのはあんただぜ」

そう短く俺に命令すると指を俺の口の中で掻き回してきた。
乱暴に動かされ何度かえずきそうになるが、俺は必死に高杉の指に舌を絡めた。
ほどよく唾液で濡れた指を中から取り出すと、あろうことか高杉はその指を俺の尻に当ててきた。

「ひゃぁっ・・・何っ?!」
「男はなぁここを使ってセックスするんだよ」

そう言いながら高杉は俺の中にズッと指を入れる。
たったの1本ではあったが、はんぱない異物感が俺を襲った。

「中はトロトロだが狭すぎだろ・・・こんなんじゃ俺の入れたら裂けちまうかなぁ」

“裂ける”
俺はその言葉に身体を硬直させるが、相変わらず高杉は薄ら笑いを浮かべて、中の指をクチュクチュと動かす。

「はっ・・・んぅ・・・やめっ・・・汚いから・・・」

頭を横に振り拒絶を示すが、高杉は気にせず2本、3本と指をどんどん増やしていく。
中をほぐすために指をバラバラに動かされ、そのたびに俺の身体は意識に反し、勝手に快楽を得る。

「俺様がこんなに優しくほぐしてやったんだからもういいよなぁ?・・・入れるぜ」

奥まで入れられていた指をいきなり引き抜くと、俺の蕾に高杉のモノを擦りつけてきた。
俺が息を吐き出し、力が抜けた瞬間を見計らうと、高杉は中に自身を入れてきた。

「あぁっ・・・待っ・・・痛っ・・・無理ぃ」

指とは比べ物にならないほど大きいモノが狭い中に押し入ってくる。

「はっ、一番太いとこが入れば・・・すぐ慣れるさ」

高杉は俺の両足を持ち上げ、自身の体重を使い挿入してきた。
無理やり開かされる痛みに、目に涙が浮かんだ。

「・・・全部入ったぜ・・・あんたの中俺にぴったりくっついてきて・・・気持ちいい」

高杉は俺の首筋に手を伸ばし、痛いくらいに吸い付き、赤い跡をつける。
俺の中がだいぶ高杉の大きさになじんでくると、ゆっくりと動き始めた。

「くぅっ・・・動く・・・なぁ!」

内壁が擦られるたびに気持ちよさと排泄感が俺を襲う。
俺は初めての感覚についていけず、何も考えられなくなっていた。
高杉は何かを探すように抽挿を繰り返し、やがて大きなしこりのようなものを見つけ、そこに自身を擦りつけてきた。

「やっ!!」

まるで体中に電気が走ったみたいだった。
俺の先端からは大量の蜜が溢れ出していた。

「ここは前立腺っつってな?・・・男が一番感じる場所なんだってよ」
「ひゃっ・・・やだ・・・んんっ・・・変になる・・・」

突付かれる度に何度も腰を跳ねさせる姿を高杉は楽しみ、そこばかりしつこく責め上げる。

「“変”じゃねぇ、“気持ち良い”だろ・・・?・・・前、こんなにしてよぉ」

そう言ってグチュッとモノを掴まれる。
ずっと放置されていたはずなのにそこは硬く勃ち上がり、蜜が溢れグチュグチュになっていた。
高杉はそのまま前と後ろの両方を責めてきた。

「あ・・・ふっ・・・もっ・・・ダメ・・・」
「出していいぜ・・・俺に犯られて感じた証をなぁ!!」

高杉の指が先ほどとは比べものにならないほど早く動き始め、腰も強く打ち付けられる。
擦られている中はどんどん熱くなり、俺の口からは嬌声だけが漏れ出る。

「や・・・くっ・・・あぁっ!!」
「っ中、出すぞ」

俺はイく瞬間に高杉をぎゅうっと締め付けていた。
俺が果ててすぐに、高杉も熱を放つ。
ドロリとしたものが中に入れられ不快感は感じたが、嫌悪感は特に沸かなかった。
あまりの快感に意識が飛びそうになったが、すぐに身体が疼いてきてもっと触って欲しくなる。
抜こうとする高杉に手を伸ばして顔を引き寄せ、やつの耳元で蚊の鳴くような声ではあったが俺はついねだってしまった。
高杉は一瞬きょとんとした表情を浮かべたが、それはすぐに黒い笑みに変わり、

「この淫乱副長が!」

そう言うと、高杉は再び俺に腰を打ち付け始めた。
結局、俺の意識があるうちに薬の効果は切れることはなかった。


次に目を覚ました時には、もう昼になっていた。
高杉は逃げたかと思っていたが、まだ部屋にいた。

「よぉ・・・服、クリーニングに出しておいたからそれ着て帰って、後で取りに行け」
「・・・どうも」

俺のふとんの枕もとには新品の着流しと俺の愛刀が置いてあった。
とりあえず汗やら何やらでべたべたになっていた制服を着ないで済むのはありがたかった。
ついでに身体に目をやると、タオルか何かで拭いてくれたようで綺麗になっていた。
あの高杉が俺を拭いたのだろうか?
そう考えると、俺の中に再び羞恥心が湧く。

「じゃ、俺ぁこれでとんずらこかせてもらうぜ」
「・・・ちょ、待ちやがれっ!!」

出て行こうとする高杉を止めようと、立ち上がるがすぐにぺたんとふとんの上の座り込んでしまった。

「・・・え?」
「昨日初めてのくせに何回もやったんだから、今日1日は腰立たねぇかもな・・・痛くねぇのか?」

そう言われて自分の身体に意識をむけると、急に腰に激痛が走った。

「〜〜〜〜っ!!」

腰に手を当て、余りの痛さにうずくまる俺を見て、

「あんたが俺によがる顔が見られて最高だったぜ」

と小さく笑いながら言い、俺を小馬鹿にするようにわざとゆっくりとした足取りで部屋から出て行く。

「待、待て、高杉ぃ―――!!!!!」

俺が手を伸ばし叫んだときにはもう襖は閉まっていた。


俺が起き上がり、なんとか歩けるようになるまでには夕方までかかり、高杉がどこに行ったのかまったく掴むことはできなかった。

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