小説(銀魂・原作)

□Sweet Sweet
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とんとんと俺の家の戸を叩く音がする。
時刻はもう真夜中近くで、近所迷惑にならぬように急いで玄関を開ける。

「久しぶりだな、ヅラ」
「・・・ヅラじゃない、桂だ!」


そのまま玄関で立ち話をするのもあれだったから、床の間に招き入れた。
エリザベスは他にやることがあると言って、どこかへ出かけているため、家にいるのは俺と銀時の2人だけだった。
俺は京で攘夷志士の会合があったため、銀時と会うのは数週間ぶりだった。
銀色の髪は相変わらずクリンクリンしていて、どうしてそんなに髪が跳ねているのかいつも不思議に思う。

(きっと性格が捻じ曲がっているからだろうな)

そんなことを本人に言うと、いじけて意地悪してくるから言わないけど。

「で、貴様何の用だ?」
「用もないのに恋人に会いに来ちゃダメなんですかぁ?」

むぅとふくれて質問で返してきた。
しばらく会えなくて寂しかったんだなと分かり、自然に顔がほころんでしまう。

「あ、その顔銀さんのことバカにしてるでしょ?そうなんでしょ?」
「別にしてないぞ・・・銀時、俺は貴様に会えて嬉しいんだよ」

真顔でそう言って、銀時の肩に頭をのせる。
実を言うと、俺自身も会えなくて寂しい思いをしていたのだ。
だから銀時にすごく甘えたい気分だった。
身体も銀時に預けていると、銀時の手が頭の方へ伸びてきた。
そのまま俺の髪を優しく梳く。
俺は銀時に頭を撫でられることが大好きだった。

「どうしたの?今日すっごい甘えてくるじゃん・・・かわいいからいいけどさ」
「う、うるさい!!」

銀時に指摘されるとやっぱり自分のした行為を恥ずかしく感じる。
顔が赤くなりながらも文句を言うと、銀時と目が合った。
自分から銀時にキスをし、背中に手を回してぎゅっと抱きつく。

「・・・しよ?」

俺は銀時の耳元でそう囁いた。


「ん、ねぇ、電気・・・消して」
「りょーかい・・・ホントは久しぶりだからじっくりヅラの身体見たいんだけど・・・ま、こんなに素直なヅラ見たことないし、今日は特別」

銀時はふわりと笑い、部屋の電気を消す。
月明かりが部屋に射し込み、銀時の顔を照らした。

「銀時の目がキラキラ光ってとても綺麗だ・・・熟した果実のような色をしている」
「ありがと、そんなこと言ってくれるのコタだけだよ・・・高杉なんて血に飢えた野獣の目とか言ってくるし」
「・・・まぁ確かに獣の目でもあるな」
「え〜、コタまでそんな酷いこと言っちゃう?銀ちゃん傷ついちゃうよ?」
「フッ、俺だけを欲して貪る、そんな獣の目だよ」
「っ!!・・・ったく、男はみんな狼だけど、俺はコタ専用の狼さんだからね」

軽口を言う銀時の顔つきが大人のそれへと変わった。
銀時は俺の首筋に甘く噛みつき、跡を付ける。
それはまるで俺が銀時のモノであることを示しているみたいだった。


「ん・・・ふぁ・・・」

俺たちは舌を絡ませ深く口付けをし、互いにここに存在していることを確認しあう。
銀時は唇を離すと、頬、首筋、肩、胸へと口を動かし愛撫する。
優しく身体を撫でられ、頭の中がボーッとしてくる。
気が付くと、俺は銀時に後ろから抱かれる格好になっていた。
銀時の手が下へ伸び、着物の裾から入り込むと俺自身に触れてきた。

「や・・・はぁ・・・銀・・・ときぃ」
「気持ち良い、コタ?・・・俺がいないときは一人でしてた?」
「ひゃぁっ・・・」
「教えてよ・・・コタのことは何でも知っていたい」
「んん・・・してない・・・してないからぁ」
「ふーん、じゃあ、けっこう溜まってるでしょ?ほら、コタの好きなようにしてみ?」

そう言って俺の手を掴むと、そのまま自身のほうへ持っていかれた。
つまり俺にオナニーしろということだ。
銀時の目の前で一人ですることなんてできなくて固まっていると、銀時は自分の手を俺のと重ね合わせ、俺の手と共に勝手に俺のモノを扱き出した。

「あっ・・・待っ・・・ぃやだ」

自分の手なのに予想と異なる動きをすることが俺を興奮させる。
クチュクチュと音を立てて擦り、モノがゆるく勃ち上がり始めると銀時は手を離した。

「続きは自分で・・・な?」

ふるふると首を横に振るが、銀時はそのまま何もしてこなかった。
しばらくそういうことをしていなかった身体は、溜まった精を吐き出しがっていた。
俺は震える指で自身に触れ、軽く擦り始めた。

「ふっ・・・見ないで・・・」

最初はおずおずと動かすだけだったが、快感に酔う身体は勝手に指を大胆に動かし始める。
棹を扱き上げると、先端の割れ目に爪を立てた。

「コタはそこ好きだよね・・・さっきからそこばっかり弄ってるって気付いてる?」

俺を恥ずかしがらせるために、銀時は意地悪なことばかり言ってくる。
銀時に見られてる、そう思うたびに羞恥心が芽生え、俺は身体を火照らせていった。

「もうイきそうだね・・・コタは俺がいなくても満足できちゃうの?」
「・・・違っ・・・ねぇ、銀時ぃ・・・も、無理・・・」

潤んだ瞳で銀時を見上げると、銀時はようやく動いてくれた。

「しょうがないなぁ・・・じゃ、もう少し足開いて」

言われた通りに足を開き、上半身を銀時に預ける。
銀時の右手は俺自身に、左手は胸の飾りへと伸び、ゆっくり触りだす。

「あ・・・んっ・・・そこぉ・・・」

銀時の指は巧みに動き、俺の身体を絶頂へと導く。

「銀と・・・イく・・・イっちゃう」
「いいよ・・・かわいい声出してイって?」

泣きそうな声でそう訴えると、銀時は俺が一番感じるところばかり責めたててきた。

「あぁっ!!」

あっという間に追い上げられ、銀時の手のなかに感じた証を吐き出した。
身体が妙にすっきりしたせいか、京に行ってきた疲れがどっと出てきて、眠気が俺を襲う。

「いつもより感じた?どう?」
「・・・ごめ、銀時・・・もぅ・・・寝る」
「・・・は?ちょっ、ヅラ!?」
「ヅラじゃない・・・桂・・・だ・・・」

驚きあきれる銀時を尻目に、俺はカクンと眠りについた。

「はぁ・・・これで放置はないでしょ・・・銀さんにこの後一人で処理しろと・・・?」

なんだか銀時がぶつくさ言っているのが聞こえたような気がした。


翌朝。
ぐっすり眠れたせいか、疲れは残っていなかった。
起き上がろうと思って、体を動かすが身体が動かなかった。
よく見てみると俺の身体に銀時の腕が回されていて、がっちり抱かれていた。
昨夜のことを思い出し、俺から誘っておいて悪いことしたなと思い返す。
銀時の方を見てみると普段より少し幼く見える、安心しきった顔で寝ていた。
その顔をかわいいなと感じた。
じっと見つめているとなんだかこっちが照れてくる。

「大好きだよ・・・銀時」

起こさないようにそっと頬に口付ける。

「俺も」
「!!」

急に声がして、驚いて顔を覗き込むと、そこにはいつもの死んだ魚のような目をした男がいた。

「・・・起きていたのか?」

バツの悪い顔をしてそう問い掛けると、

「お前がもぞもぞ動いて、変なところ触るから」

銀時はニヤニヤしながら答えた。
さっき動いたときに、どうやら俺の足が銀時の股間あたりに触れていたらしい。

「・・・」

無言で睨み付けると、銀時は笑い出し、

「そう怒んなって・・・おはよう、小太郎」
「・・・おはよう」

それから俺もプッと吹き出し、銀時と笑い合った。
今度は大人のキスをし、再び抱き合う。


暖かな朝の日差しが、二人を包み込んでいた。

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