小説(銀魂・原作)

□嫌いにならないで
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「銀八〜!こっち終わったけど、次何すればいい?」

俺、土方十四郎は、銀八の家で皿洗いをしていた。
・・・ふりふりのメイド服を着て。


どうして俺がこんな格好をしているかというと、文化祭でやった企画のせいだった。
クラス一権力を持つ妙の一存で決まった俺たちのクラスの企画は『逆メイド喫茶』なるものだった。
これはその名の通り、男子と女子の衣装を逆にして喫茶店をやるというものだった。
銀高で人気のある俺や総悟、桂、果ては高杉までが女装しているとの情報が飛び交い、俺たちのクラスの売上はダントツ1位となった。
そして文化祭が終わっているのになぜ俺がメイド服を着ているのかというと、無論俺の趣味とかではまったくない。
文化祭2日目の放課後に銀八に、

「明日の代休は俺だけのメイドさんになって」

と頼まれたからである。
銀八は俺の耳元でそっと囁くように頼んだため、俺はびっくりして気付くと頭を縦に振ってしまっていた。


そして現在に至っている。
俺はとりあえずメイドということなので、今まで家事をしていたのだ。

「ありがと。もういいから、こっちおいで?」

銀八がそう言うので、俺はリビングへ入り、銀八の隣に座る。
着ているメイド服のスカート丈が短いので、中が見えないように気をつけて正座する。
妙から渡されたメイド服は普通のメイド服とは異なっていて、肩が見える作りになっており、なんとなくセクシーなお姉さんが着るようなものであった。
しかし文化祭で着ていたことにより、フリルの付いたエプロンやガーターベルト付きのオーバーニーソックスにも俺は慣れてしまっていた。
銀八は言う通りに横に座った俺の頬や肩を撫ぜ始めた。

「ん、何?」
「文化祭の時から思っていたけど、それ似合っているね。すっごくかわいい」

銀八は笑いながら、俺の頭を撫でてくれた。
そんな銀八の何気ない動作や言葉は俺をとても嬉しくさせた。


銀八の指が俺のあごを掴み、上に持ち上げる。
そのまま銀八の顔が近づいてくるのを確認すると、キスされると思ってつい身構えてしまう。
銀八とは数え切れないくらいキスしているのに、いつまでも緊張してしまってガキっぽいなと我ながら思う。
銀八は俺の唇に触れると舌を口の中に入れてきた。
俺の上あごをなぞるとそのまま俺の舌と絡み合わせる。
俺も負けないようにと必死に銀八の舌に動きを合わせた。
キスの快感に酔っていたら、いつの間にか俺は銀八に押し倒されていた。

「スカートっていいね。簡単に十四郎に触れる」
「待、待って・・・!!」

銀八の手がスカートの中に伸び、俺の下肢をまさぐる。

「へ〜、下は自前なんだ」
「・・・さすがに女物は入んないで」

そんな会話をしている間に、俺は上着の前ボタンを外され、パンツも下げられていた。
銀八の手が俺のモノに触れる。
最初はゆっくり優しく、だんだん強く激しく擦られた。

「気持ち良い?ここんとこ忙しくてあんまり触ってなかったから溜まってるでしょ?それとも1人でしてた?」
「あ、してなっ・・・いっ」

その答えに銀八は満足したのか、先ほどよりもさらに強く触れてきた。
銀八の指の爪が先端を引っ掻き、俺を絶頂へと導く。

「も、銀八ぃ・・・早く・・・イかせて・・・」
「了解」

そう言って銀八が俺の首筋にキスしようとした瞬間、

ピーンポーン

銀八の家のチャイムが鳴った。

「っ!!どうしよう、誰か来た!!」
「ちっ、どうせ宅配便か何かだろう」

渋々立ち上がろうとしている銀八を見て、俺は慌てて銀八の腕を掴む。

「ま、待って・・・先に・・・」
「大丈夫、すぐ戻ってくるから。良い子で待ってるんだよ?」

銀八は俺の掴んだ腕をやんわり外すと、笑いながら玄関の方へ行ってしまった。
部屋に1人残された俺はどうしていいか分からず、呆然とした。

「・・・うそ」


銀八が玄関へ向かって一体何分たったのだろう?
話し声は聞こえるのだが小さい声で話しているのか、何を話しているのか分からず、誰と話しているのかさえ分からなかった。
銀八に中途半端に煽られた身体はとっくに限界を迎えていた。
自身に触れようとする指を俺がどうにか抑えているのは、先ほどの銀八の笑みが怖かったからだった。
あれは1人で勝手にイってたらお仕置きするぞと暗に言っていた。
しかしどんなに他のことを考えようとしても、性欲が有り余っている高校生である。

(もう無理っ!!)

耐えかねた俺は玄関にとりあえず行って、銀八の様子を確かめることにした。


「・・・銀八〜?」
柱の影から身を乗り出し、玄関の様子を伺いつつ、そーっと声を掛ける。

「へ〜、まだ着てるのか、それ。意外と気に入
ったのか?」

それは銀八の声ではなかった。
同じクラスの高杉晋助のそれであった。
高杉は左目に眼帯をつけていて、いつも人を見下したような、笑っているような、食えない顔をしている。
何を考えているのかさっぱり分からないので、俺は少し苦手だった。
高杉はいつも河上らとつるんでいて、悪だくみをしているといううわさが流れており、風紀委員内では危険人物として扱われている。
高杉は銀八のことを気に入っているらしく、学校でもよくちょっかいを出していて、俺はそのたびに嫌な気持ちになっていた。
銀八はそんな高杉に腕を掴まれていて、身動きできない状態だった。
細身の体なのにどこにそんな力があるのか不思議に思う。

「何しにきたんだよ!」

思いもよらない人物に緊張しているのか、声が少し上ずってしまった。
高杉はニヤニヤ笑いながらこちらを向いて、俺の全身を眺める。

「・・・勃ってる」

ぼそっと言われた一言に、俺は慌ててスカートを抑える。

(やばっ・・・俺今ノーパン・・・!!)

自分が今どういう状態だったのかをすっかり失念していた。

「俺はだいぶ、良いタイミングで来たようだな」

高杉は銀八を掴む手をそのままに、俺に近づいてきた。
俺はそっと後ろに下がるが、すぐに壁に背があたり、逃げられなくなってしまう。

「中途半端じゃつらいだろう?俺がイかせてやるよ」

高杉の手が俺のスカートの中に入る。

「やっ!!」

俺はとっさに身を捩り、高杉から逃げようとするが、高杉の手は執拗に追いかけてきて逃げることはできなかった。
高杉の手が俺のモノを掴むと、指を筋に沿ってなぞらせてきた。
今まで我慢させられてきたそれは、あっという間に硬度を増し、絶頂の瞬間が近いことを俺に教えていた。

「・・・あぁっ・・・まじで、やめろ・・・バカ杉!!」

どんなに悪態をつこうとも、どんなに高杉を押し返そうとしても、高杉は止まらなかった。
高杉の指が俺の先端を抉り、俺は蜜を溢れ出させてしまう。

「ふっ・・・あ、やば・・・」
「ほら、イけよ」

高杉はその一言を合図に手を今までより激しく動かしてきた。

「・・・っ!!」

棹をリズミカルに扱かれ、俺はあっけなくイってしまった。
銀八の目の前で、高杉の手によって、・・・イかされてしまった。
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