棘の道を突き進め!
□色気注意報
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「汚さないでって言ったよね?」
「…ゆーた次第って言ったもん。」
「…祐希なんか、き」
「やだ。言わないで。ごめんなさい。」
悠太の新しい着物を汚しちゃって、あんなに甘い雰囲気だったのにギロリと睨まれた。
なんだよー悠太がエロいのが悪いんじゃんか。
悠太だってあんなに求めてたのにー。
「祐希くん?オレは求めたつもりなんか更々ないんですけどね。」
「え、テレパス?」
「声に出てました。」
「あちゃー。」
怒るかな、なんてそっと悠太を伺ってみると。
「…ゆーた?」
「……でも、気持ち良かったのはホント。」
頬を少し染めてそっぽを向く悠太くん。
ああ、もうなんでうちの兄ちゃんってば。
「ね、もっかい。」
「調子乗らないの。」
その色気はオレだけにしてよね。
END.