夢の世界へいざ行かん!

□ベイビーパズル
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「悠太兄ぃ〜要先生が生徒に勉強教えるの放棄した〜。」
「うん、さっきの様子見てるとそう思うよ。」
「ええっ。」

悠太兄ぃにも呆れられガビンっとショックを受けてると、千鶴がまあまあと肩を組んできた。

「勉強なんかできなくても生きてけるって!」

その様子はさながら仲間を見つけたとでもいうように。

「Do not together, you bastard this antenna.If I can do other subjects.(一緒にすんなこの触角野郎。私は他の教科なら出来るんですー。)」
「え、え、なんて?」

英語の出来ない千鶴に英語で反論すればクエスチョンマーク全開になった。

「おまえなあ…。」
「なにさ。千鶴に同レベルに見られて嬉しいと思う?」

聞き取れたのか要が呆れたように言ってきたのでしれっと返す。

悠「でもま…聞いてた限り科学は壊滅的だね。」
「まじすか。」
祐「あれでイケると思ってたミュウにびっくりだよ。」
「え、そんなに?」
悠「まぁ他の教科はそれなりに出来るんだし、諦めるのが得策かもね。」
「ええ〜。」

お兄さまたちがイジワルだ。

「「イジワルじゃないよ、救いようがないんだよ。」」

声を揃えてトドメの二言。

「うう、もう、いいもん。」

拗ねて膝を抱えた時、

「はーい、みんなおつかれさま〜。」
春「あ、要くんのお母さん。」

要のお母さまがお菓子と飲み物を持って入ってきた。

「あら、心結ちゃん、顔うずめてどうしたの?」
「お母さん…、私はもう、誰にも頼らず一人で生きていきます…。」
「あらあら、そんな寂しいこと言わないで?何があったか知らないけど、良かったらうちに来ない?」
「え…いいんですかお義母さん…。」
「ええ!心結ちゃんだったら大歓迎だわ!」

要「いやオカシイだろ展開も変換も!」
「こっちだって要のお嫁さんなんか御免だね!お義母さんはすてがたいけど!」
要「え、もうよくわかんねえ、なにこれ逆ギレ?」

珍しく突っ込みの要に迷いがみられました。

「って何横座ってんだよ!」
「大丈夫、邪魔しないから。」
「もう用すんだろ!?夕飯の買い出し行ってこいよ!」
「じゃああとで要くんも一緒に行こ。」
「行かねえよ!見りゃわかんだろ今勉強してんだよ!」
「昔は一緒に行ってくれたのに…要くんはお母さんと勉強どっちが大事なの!?」
「ぶっ!」

とまあ、お母さんが要大好きな会話ですが。

「もういいから母さんは出てけよ!邪魔だから!」

あーあー言っちゃった要のばーか。

「……ん、ごめんね……。」

目に涙をためたお母さんがそっと部屋から出て行った。

「…要サイテー。極悪人。私が一緒に買い物行っちゃうもんねー。」
「あ、ミュウ逃げた。」

お母さんを追って部屋から出る。
決して勉強が嫌だからとかじゃあないよ、うん。
祐希の言うことなんて聞こえませーン。





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