夢の世界へいざ行かん!
□番外編 あっきーとこーちゃん
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「それじゃあ、おじゃましました。」
「うん、また学校でね。」
「バイバーイ!」
こーちゃんの隣でブンブン手を振るあっきーは、まだまだ居座っていくようだ。
2人の姿が小さくなり、視線を前へと戻す。
「…はぁ、」
あれからいろいろあった。
ジュースに満足したあっきーは、次にお菓子が足りないと騒ぎ出す。
探しに行ったこーちゃんの後ろからあれやこれやと注文を付け、あげく持ってきたお菓子は気に入らないと却下。
ため息をつくこーちゃんに、もういいよと逆ギレのごとく頬を膨らませるあっきー。
一分も経たないうちにコロリと態度を変えトランプをやろうと言い出すがやはり動くのはこーちゃん。
そうこうしてるうちに、こーちゃんの弟さんが帰ってきてあっきーに絡まれる。
絡まれるついでにトランプに巻き込まれる。
時間にしてほんの三時間程。
それでも何週間も過ごしたような錯覚に、いつの間にかあっきーの“こーちゃん”呼びが移ってしまった。
あ、と気付いた時にはこーちゃんは笑っていて、「気にしなくていいよ、今は先生じゃないしね。」と頬を掻いて言った。
何というか…、
「いい人だよね。」
こーちゃんて。
「いや、むしろいい人すぎて苦労人か…。」
あっきーや弟さんに振り回されるこーちゃんは、学校では頼りになる先生。
一方あっきーはどこにいても変わらずあっきーなんだと知った。
END.