夢の世界へいざ行かん!

□番外編 あっきーとこーちゃん
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「東…先生ん家?」

目の前の一軒家には“東”の表札があった。

「えーと…、遊びと言う名の勉強?」
「勉強なんか牛乳瓶の底メガネと七三とこーちゃんくらいしかやらないよ。」
「かなりの偏見。」

そして両方に該当してないのにピックアップされた東先生かわいそう。

「おじゃましまーっす!」
「……インターフォンは?」

勝手にドアを開けてズカズカと足を踏み入れるあっきー。

「あきら!勝手に入るなって何度も…あれ?心結さん?」

いつものことなのか呆れて顔を出した東先生が、イレギュラーな私を見て驚いた。














「そういうことか。」

リビングに通された私たちは、ズズ…とお茶を啜る。

「押しかけてしまってすみません。」
「いや、大丈夫だよ。あきらに至ってはいつものことだしね。」

苦笑いを浮かべる東先生は苦労人だ。

「それにしても不思議だね。そんなに仲良かったんだ?」
「仲良いかはわかりませんが、私が幼稚園の時からの知り合いです。」
「へえ!すごいね!」

あなたもです、こういちオニーチャン。

「そういえば、」
「こーちゃん!ボクお茶ヤダ!ジュースがいい!」
「あきら…、」
「ジュースジュース!」
「まったくおまえは…。」

ため息をついて冷蔵庫に向かう東先生の後ろ姿を眺めていたら、あっきーが私の肩をポンと叩く。

「こーちゃんってホント優しいよねっ。」
「あっきーってホント腹黒だよねっ。」

振り返ったら黒い笑顔が見えて思わず言い返してしまった。





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