夢の世界へいざ行かん!

□番外編 あっきーとこーちゃん
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「あ、いたーミュウミュウ!」
「あきらさん。」
「ゴメンネー、待った?」
「はい、だいぶ。」
「うっわー、そうゆーのは正直に言うもんじゃないよ〜。」
「小一時間待たされて待ってないですよなんて健気なこと言えません。」
「あはは!ごめんごめーん!」
「………。」

絶対思ってないよね。














「で、どこに行くんですか?」

祭りの時に交換したアドレスが、携帯のディスプレイに表示されたのは今朝のこと。

「まあまあ!着いてくればわかるって!」

あきらさんから遊びの誘いがあったのだ。
遠い日の約束が、今、果たされる。

あの頃とはだいぶ変わって、あきらさんは覚えていないだろうけど。

軽い足取りで前を歩くあきらさんは、そういえば!とこちらを振り返った。

「体はもう大丈夫?」
「!」

ビックリして足を止めてしまった。

「あきらさん…、覚えてたんですか?」
「え?うん。ボクが幼稚園に職業体験行った時にわざわざ雪だるまをあげた女の子!でしょ?」

そんな覚え方かい。

「大きくなったね〜。」
「親戚のオバチャンですか。…そーゆーあきらさんは変わりませんね。」
「変わらないことはイイコトだよ〜。」
「うわ、めっちゃポジティブ。」

再び歩き出した2人は横並び。

「良かったね、これからはたくさん遊ぼうね!」
「はい。」
「だからさっ!」
「?」
「ボクのことふつーに呼んでよ!」

ふつーに、と言われても。

「ふつーって何ですか。」
「だからぁ、はっちゃけた感じだよっ。」
「…つまり、あだ名ってことですかね。あきらさんてだいぶ年上ですよね?」
「なにそれ関係あるの?」
「いや、一般常識的に…、」
「えー、そうゆーの面倒くさいんだよねー。」
「……じゃあ“あっきー”で。」
「フツーだな。(ボソッ)」
「……………。」

腹黒か?
純粋を装った小悪魔か?

「はーい!とうちゃーっく!」
「……あれ?ここって…。」

やっとわかった今日の目的地は。





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