夢の世界へいざ行かん!

□キッズトレイン
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そんなこんなで文化祭1日目です。







兄たちと文化祭を見て回りたくて探していると、ちょうど前方からその姿を見つけた。

「悠太兄ぃと祐希みっけー。」
悠「心結。」
祐「丁度いい所に。」
「え、なに?」
祐「これからニューヨーク行こうと思って。ミュウ、英語得意でしょ?」
「New York!OK!Leave it to me!(私に任せて!)」
祐悠「おお〜。」

要「ってオイ。バカ兄弟妹。」
「バカ言うなバ要。ってゆーか居たの?」
要「テメッ!」
春「ちょ、2人とも、ケンカはやめてくださいよ〜。」
「ケンカじゃないよ春ちゃん。バ要が一方的に絡んでくるんだよ。」
祐「ちょっとバ要、うちの妹にケチつけないでくださる?」
悠「マザコンのくせにバ要。」
千「ぶふっ!マザコンのバ要っち!」
要「上等じゃねーか小ザル!」
千「って、えぇ〜っ!!!?なんでオレだけ、グハァッ!」

鳩尾に見事なパンチを受けた千鶴はズルズルと崩れ落ちた。














「それでは!つづいての挑戦者はこちらの方々です!」

New York。
もとい、高校生クイズ。
賞品は飴ちゃんの掴み取り。

…まあ、こんなことだろうと思ってましたけどね。

優勝を狙うと盛り上がる千鶴は、初っぱなの歴史問題でつまづいた。

前途多難ですなこりゃ。

なかなかポイントが入らず他のチームと点差が離される中、応援席の私は一番端のチームの動きに気付く。

「…悠太兄ぃ悠太兄ぃ。」
「ん?」
「あれ。」

なんと回答者がメガネくんに。

悠「ラストスパートかける気だね。」
「メガネってなんかそうゆーイメージだよね。要みたいに。」
悠「メガネなのに頭の出来は残念って人、可哀想だよね。要みたいに。」
「あはは、惨めだよね。要。」
春「ちょっとちょっと、2人とも〜!」

春ちゃんが焦って止めに入ってきたけど、要には聞こえていなかったようだ。


その後、参加するのを渋ってた要が上手く祐希たちの口車にのせられたおかげで、お先真っ暗だったクイズに優勝することができた。











千「う〜〜〜ん、やはり勝利して勝ちとったあめは格別ですなあ。」

口の中をもごもごさせて戦利品のあめを舐める。
味はチョコバナナ。

悠「あ、チョコバナナだって。」
祐「ほんとだ。」
「え、マジか。あめチョコバナナなんですけど。」

あめじゃなくて本物のチョコバナナの看板を見つけ、さっそく買いに行くことになったが。

「ゴメンちょっと厠行ってきます。」
要「何時代だお前。」
悠「ついてこうか?」
千「ちょっとゆうたん過保護すぎ〜!女子便所についてくって!」
祐「千鶴は分かってないんだよ。ミュウを野放しにするとどんな恐ろしいことが起こるか。」

千「大袈裟に言ってっけどただの方向音痴だかんね。」

春「心結ちゃんだってもう学校には慣れましたから心配ないですよ。ね?心結ちゃん?」
「春ちゃんの言う通りです。学校でなんか迷いませんて。」
要「前科もんがよく言うよ。」
「バ要うるさい。」

そんなわけで、チョコバナナを買いに行った団体と離れトイレへ向かった。





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