夢の世界へいざ行かん!
□りんごのとなり
1ページ/5ページ
「ああっぢー」
「すずしー」
真逆の声を出すのは千鶴と春ちゃん。
只今屋上にてジャンケン扇ぎっこ対決中です。
え、ナニソレって?
聞いちゃうの?
めんどくさいなー。
えーとね、ジャンケンで勝った人が負けた人に扇いでもらえるってゆー、なんとゆーか六分の一しか利益のないやり取りですよ。
だって負けるほうが確率高いもんね。
「てゆーか、そもそも屋上なんか来なければいいのに。(ボソッ)」
「こらこら、そんなこと言ったら元も子もないでしょーよ。」
ボソッと言ったら隣の悠太兄ぃにしっかり突っ込まれました。
要「…っとそろそろ一分か。いくぞホラじゃーんけーん、」
ホイ!で勝ったのは、
悠「おお。」
悠太兄ぃ。
いーなー、みんなから扇いでもらって、
「いーなー。」
千「ってオイコラ!なにちゃっかりゆうたんと一緒に扇がれてんだよ!」
「えー?」
千「えー、じゃない!ただでさえ暑いんだから兄妹でいちゃつくな!」
祐「ミュウ、それは反則ー。」
千「って言いつつゆっきーも!」
祐「いやー、一緒に扇がれるって考えもしなかったよね、さすがミュウ。」
「まあねー。」
悠「…ね、これってオレが扇がれてる意味あるの?両側からくっつかれて逆に暑いんだけど。」
千「あーもー!地球温暖化止まらねー!うおーっ!」
春「千鶴くん、この暑さでイラついてますね…。」
要「いや、暑さのせいだけじゃねえだろ確実に。」
祐「でもまあ、野郎だらけで女っ気がないのもまた暑苦しかったりね。」
千要春「!」
「え、ちょっとみなさん?私は女子の部類には、」
千「そうだよね!そうだよね!」
春「はい。」
千「君たち高二なんだから彼女の一人二人お好みで三、四人さっさとつくんなさいよ。」
要「お前もな。」
「…入らないみたいね。」
女子として認識されてない私ってナニヨ。
千「まあ焦らなくても?今にきっとこの中の誰かがかわいい彼女を…。」
ちらちらちらちらとみんなが視線を送るのは。
悠「ちょっとー、ちゃんとあおいでくだ、さ…。?」
悠太兄ぃで。
コレにはワケがあったりする。
.