棘の道を突き進め!

□Let's bath time!
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「ねぇ悠太。」
「…なに。」

目の前のテレビが移すのは、家族でお風呂に入る入浴剤のCM。

嫌な予感しかしない。

「一緒にお風呂、入ろ。」

…ほら、ね。













「ねー、ゆーたぁー、入ろーよー。」
「ヤ・ダ。」

祐希がテレビに触発されてから10分。
未だにこのやり取りが続いている。

「小さい頃はよく一緒に入ったじゃん。ね?昔を思い出して。」
「ヤダったらヤ。」
「ぶぅ、悠太のケチぃ。」
「ケチとかじゃなくて。」

食い下がってた祐希が少し引いた。

「なんでダメなの?」
「なんでって…狭いし。」
「それだけ?」
「…ナニかする気でしょ。」
「……………ナニもしないよ。」
「その間はなに。」
「しないってば!だから、ね?一緒に入ろ。」
「……はぁ。ホントにナニもしないでね。」
「善処します。」

グイグイと手を引っ張られながら、結局は祐希を甘やかしてしまう自分に、はぁ…とため息をついた。






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