夏目総受け!

□余裕
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テレビの中のあの人は、いつも表情を崩さない。

キラキラと愛想の良い顔を振り撒き、素知らぬ顔をして悠々とやり過ごす。


それはおれといる時だって例外ではない。












「っ、はっ…あ」


内股を執拗に撫でる彼の手を取って、触ってほしいと自身へと誘導する。

つい数十分前に始まった行為に焦れったさを感じて、求めてしまったのはおれ。

自分で起こした行動に恥ずかしさを感じてふいっと顔を背ければ、頭上からくすくすと笑い声が降ってきた。


「余裕、ないね?」

「っ…ある訳ないでしょう、貴方相手に」

「ふふっ、そうだね」

「っあ、ふぁ…!はっ、」


ゆるゆると上下に動き出した彼の手に、体中に電気が走る。



「はっ、あ、んんっ、名取さ、っ…もう、」

「いいよ。出しな」

「はぁんっ!あ、あ、っああぁぁぁっ…!」



彼の手の中であっさりイった自身はひくひくと液に濡れている。



「可愛いね、夏目」



腹に飛び散ったそれを拭って、見せつけるように舐めとる彼。



「っ、止めて下さいよ」

「なんで?こんなに甘いのに」

「甘い訳ないでしょう」

「ふふっ、夏目はシビアだねぇ」



それでも舐めるのを止めない彼に、ほんの少し苛立ちを感じる。



「なんで…」

「ん?」

「なんで、名取さんはいっつも余裕そうなんですか」



ムスッと言ってのけると、彼は一瞬キョトンとした後失礼なくらい大笑いした。



「あはははは!余裕かぁ!ふふっ、なんでだろうねぇ」



何がそんなに可笑しいんですか、とより一層眉間にシワを寄せると。



「っんん、」



下半身に異物を感じた。


「ちょ、話の途中…っ!」



何の前触れもなく指が埋め込まれグチュグチュに掻き回される。
ズルリと抜かれたと思えば変わりに指とは比べものにならないくらい大きな異物が注入された。


「んあぁっ!っ、な、とり、さっァン!」


激しくピストンを始めた彼に異議を申し立てようとするが、悔しいかな体は正直で。



「んぁっ!はっ…、あんっ!あっ、」



緩むことなく続けられたピストンに、自身はパンパンに膨れ上がって。



「やっ、も、っう、だ…めっ!っ、っ…!っ…!!」



余りの快感に意識が遠退く中、ふと目に映った彼の切羽詰まった表情。
聞こえたおれの名を呼ぶ声。
ナカに溢れた生暖かい液体。



(あれ…?もしかして名取さんも――…)







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