夏目総受け!

□夢枕に立つ
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「やぁ夏目」

「名取さん!どうしてここに?」
「会いたくなったからさ」
「会いたくなった?」
「そうだよ。好きな人にはいつだって会いたいと思うのは当たり前だろう?」
「そっか、そんなに好きだったんですね…」
「夏目…、やっと私の気持ちが届いて、」
「ニャンコ先生のこと」
「…ないみたいだね」
「え?」
「いいかい?夏目。私が好きなのは、」



「あ、夏目」

「あ、田沼」
「何してるんだ?こんなとこで」
「名取さんと話してたんだ」
「あー、(チラッ)いたんですか」
(カッチーン)By名取
「田沼は?何してるんだ?」
「俺は夏目にちょっと用があって」
「おれ?」
「そ。探してたんだ」
「そっか、悪かったな」
「いや、いいよ。夏目を想って探す時間も結構楽しかったからな」
「?それってどういう…?」
「つまり、」



「ちょっと待ってください」

「!?的場さん!?」
「そんな怯えないでくださいよ。なにも今此処でとって喰ったりしませんから」
「…本当ですね?」
「本当です」
「良かった…」
「でもまぁ、あなたが怯える姿もそそられますけどね」
「…え?」
「夏目くん。私のものになりませんか?」
「?」
「…あなたって人は。本当に鈍いですね」
「なっ…!」
「愛しているんです」
「……………は?」

「ちょっと待て。夏目、私もきみを愛している」
「名取さん…?」

「夏目!おれだって夏目が好きだ!」
「田沼?」

「返事を聞かせていただけますか。夏目くんは一体誰が好きなのか」
「え、えと、あの…」

「夏目!」

「夏目!」

「えぇぇとぉ、」





















「ってゆう夢を見たんだ」





(((夢オチかい!)))






この場にいない3人のツッコミが聞こえてきそうだと、ニャンコ先生がため息をついた。


「的場の小僧も出て来るとは、大層な夢だな」
「あぁ、ビックリしたよ」
「念でも飛ばしたか」
「え?」
「いや、なんでもない」
「?」



ハテナが飛んだが、とりあえず学校行かなくちゃと支度を始める夏目。



「なんだか今日は良いことがありそうだ」

「良いこと、ねぇ」



悪いことの間違いじゃないのか。

そんな言葉をゆるゆると飲み込んだニャンコ先生だった。



















(で?結局は誰が好きなんだ?)



(え?みんな、好きだぞ?)



(…伝わっとらんな、小僧共)









(もちろん先生も!)










(…まぁ、いいか)












END.

なーんて、よくある話。


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