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□The trap of a red butterfly
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「御機嫌如何ですか?フロイライン」
薄い唇が笑みを浮かべる。
声も口調も良く知るものだ。
組まれた長い脚、腰を下ろしている姿でさえ同じ。
「アルバロ、どうして・・・・・ここは何処なの・・・・・?」
「それよりも何かを召し上がった方が良い。数日もの間、何も口にしていないのですから御腹が空いているでしょう?」
数日、その言葉で牢獄に閉じ込められてから時間が経過していた事が分かる。
「御腹なんて、空いていないわ・・・・」
目の前にある用意された物を見ても空腹どころか喉の渇きさえ感じない。
煌びやかな物も今はくすんで見えている。
「御母様は何処にいるの・・・・?」
「貴女が好きな菓子もありますよ、それに合う紅茶も用意してあります。さぁどうぞ召し上がれ」
「アルバロッ!」
己の言葉を聞かず話をしている為に荒げてしまった声。
菓子も紅茶もどうだって良い、それよりも二人の居場所が知りたい。
急かすように訴える蜜色の瞳から滲み出る感情を見つめているマゼンタの瞳。
「でしたら先にこちらの問いに答えて頂きましょう・・・・・フロイライン」
薄い唇に浮かべていた笑みが、ルルには冷たいものに感じた。
* * * * * * *
なんて酷い人なのだろう、それを何処か他人事のように思う。
無遠慮に揺さぶる腰、誰にも暴かれなかった最奥を犯す肉茎が与えるのは苦痛だけではなく、交じり合う体液の激しい音に絶望感が満ちていく。
「痛い?」
気を病むわけでもなく、分かりきっている事であるだろうに荒々しい息遣いと共に囁きかける。
何度も何度も頷いて、涙声で痛みを訴える。
もうやめてと縋る。
赦してとまた泣く。
「俺は凄く気持ち良いんだけどねぇ、・・・ルルちゃんのナカきつくて、食いちぎられそう」
笑い声を上げながらも勢いは収まらず、華奢な体が玩具のように揺さぶられる。
途切れ途切れの悲鳴が更にアルバロを興奮させ、滾らせていくとも分からずに。
「いっ、痛いっ、ぬ・・いてえぇっ」
「痛いのは仕方ないよ、だって君は初めてなんだから」
こう云う事は痛みが付きもので、仕方がない事。
ならばこうして犯される事は仕方のない事なのだろうか。
「でも大丈夫、何度もすれば気持ち良くなってくるよ」
グチュグチュと音をわざと鳴らし、ルルの膣を激しく衝く。
腰を引けば肉茎の根元は愛液と処女を奪われた為の血が混じりあったものが纏わりつくように濡れている。
「な、何度・・も・・・なん、て、でき・・ない」
こんな痛い事を何度も出来る筈がないと、体を引きつらせながら首を振る。
体が壊れてしまう、心も壊れてしまうと。