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□乳児ルルたんの保護者はアルバロには無理か否か
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「ハイ、ルル。こちらなら大丈夫デスよ」
 
 
 目の前に差し出されたのはつい先程まで使っていたおしゃぶり。
 あーんと殿下がこれの口に入れようとするのだが、その手を阻止しているのか、それとも構って欲しいのか、
 近づいてきた指先を小さな手で握り締め、きゃぁ、んまぅ、あぷぅ、きゃきゃっ、と言葉にならない単語を発している。
 
 
「フフ、なるほどなるほど・・・分かりマシタ」
 
 
「・・・殿下、まさかルルちゃんの言ってる事が分かるわけ?」
 
 
「勿論デス」
 
 
 そんな馬鹿な事があるものか、俺でも分からないのに。
 
 
「ちなみに何て言ってた?」
 
 
「それはルルとワタシの秘密デス」
 
 
 デスよね、ルルと話しかけられたこれ・・・・赤子のルルが蜜色の瞳をキョトンとして殿下を見る。
 
 その悪意等一切無いと何人にも思わせる笑顔を向けられれば、赤子であろうともこの人当たりの良さは感じ取れるのだろう。
 
 
「あばぁっ」
 
 
「ハイ、そうデス。ルルは良い子デスねぇ」
 
 
「きゃっきゃっ」
 
 
「・・・・・・」
 
 
 何だこの二人、本当に会話が出来ているのか?
 
 
 

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