せかんどらいふ!

□第三十九のフラグ
1ページ/9ページ

二人三脚リレーで心臓ばっくばくで正直死ぬかと思った湊ちゃんですこんにちは!!!!!!!

ただいま私は!!!先輩(女子)に絡まれてます!!!正直帰りたいです!!はい!!!!!

なんでこんなハプニングが最後の最後で待ってるんだよ絶対あのイケメン共のせいじゃんふざけんな絶対許さない

「聞いてんの?」

「はい?」

「だから、虹村くんや赤司くんと仲いいからって調子にのるなって言ってんの、耳ついてる?」

「いやあの耳はついてるんですけど、身に覚えがないこと言われたもので」

「はあ?自覚ないわけ?ホント調子のってんじゃねえよ!」

口汚いですよお嬢さん雅じゃないね!

何故こんな面倒なことになったかというと、二人三脚が終わって、15分休憩が入った
リレー出るしトイレ行っとこーと一人でトイレに来た
用を済ましてトイレから出ると、突然5人の先輩(2年)に囲まれて壁ドンされた
そして今に至るのです解せぬ

ひえええええ〜!恐れてたいじめフラグですかな?!お覚悟ですかな?!

とか考えるくらいには余裕な訳なんだけど、ホントどうしようかな

「奏汰とどういう関係か知らないけどバスケ部に媚売ってんじゃないわよ!」

どういう関係か知らずに絡んでんのかよこの人馬鹿かな?
兄貴の過激派かよマジ勘弁

「虹村くんにベタベタしてうらやm...図々しいのよ!!!」

この人虹村さんの過激派か
ねえちょっと本音出てますよ
あと私は虹村さんでNLなら文香先輩推しだからごめんね応援できない

っていうかベタベタしてくるのあっちなんですけど?勘弁してほしいですね??私だって代われるもんなら代わりたいですね???

「それにアンタ赤司くんに馴れ馴れしいのよ!コケるふりしてくっついてんじゃないわよ!」

あー、あれかな、二人三脚のときの
私が焦っちゃったからなあー
いやでも私が赤司さま道連れにコケるわけなくない?ナメてんの?

「黄瀬くんにも色目使って!」

いや待って本当にそれは覚えがないわ
なにそれ、いつ私が色目使ったんだよおい!!!私は!むしろ!目を逸らしてました!!!!!

「赤司くんとおんなじクラスだからって調子のってんじゃないわよ!!!」

「いやそれはクラス決めた先生に言ってください」

反射的に常日頃思っていた言葉がスルッと出てきた
なんで一緒のクラスにしたんだ先生...!恨むよ...!!!

いきなり言葉を返してきた私に驚いてたじろぐ先輩方に、お言葉ですが、と前置きしてから反論を始めた

論破してやるわ!伊達に君らより生きてないよ!(記憶上)

「まずそこの先輩、あなた私と海鳴奏汰の関係を知らないと仰いましたが、それを知らないと言うことは借り物競争をちゃんと見ておられなかったということですね?あと目の前にいる私の体操服の名前も見ていないと」

私が兄貴過激派の先輩に向かって体操服の左胸に書かれた名前見せる、いや見せつける

「あれは私の兄です。兄に媚を売ってなんの得があるのでしょうか?シスコンすぎて私が困ってます」

大きな目をさらに開いて、口もポカンとしていた
むしろよく気付かなかったな
私ら名前呼ばれまくっていたというのに
っていうか周りの友達教えてあげなよ

次の先輩に目を移す

「先輩、ほとんど本音出ておりましたが、あれは私の本意ではありません。そして虹村さん自身、私をからかって遊んでいるだけです。正直私もしんどいです」

赤司さま過激派の先輩に目を向ける

「赤司くんのことですが、恐らく先程の二人三脚についてでしょうけど、私あの場で転ぶなんて真似出来ません。何しろ赤団の勝利と、赤司くんが一緒にいたので。だって、赤司くんに怪我させるわけにいかないじゃないですか。あれは焦りすぎていた私を落ち着かせてくれたのです。その際少々近くはなりましたが、二人三脚をやっている時点で密着は不可避です」

黄瀬ファンであろう先輩に目を移す

「黄瀬くんに色目を使った...と仰いましたが、それはいつの話でしょう?他の方の言い分より覚えが無いもので。実際彼と目は合いましたが、それも一瞬ですし、色目というものが出来るほど長い時間見つめあったことはありません」

そのときふと先輩が忌々しい、みたいな表情をしていたから、これはもしかして...と思って言葉を続けた

「もしやクラス対抗リレーと障害物競争で彼に勝ったことを怒っているのですか?」

「っそうよ!!なんで黄瀬くんじゃなくてアンタが勝ってんのよ空気読みなさいよ!!!」

図星のようで逆ギレされた
うわあ美人が怒ってる怖い怖い

「なんの空気を読めというのでしょうか。私と彼は敵チーム。何故わざと負けなければならないのでしょう?勝てなかったのは私の方が強かったというだけではないですか。それに、何故黄瀬くん本人ではなく貴女がそんなことを言うのです?あの勝負の場にいなかった貴女に、言う筋合いはありませんよね」

あくまで淡々と相手を見据えて言葉を紡ぐ
押し黙ったキセリョ過激派の先輩から最後の先輩に向かって声をかけた

「赤司くんと同じクラスだから調子に乗っている...と言われましたが、先程言ったようにそれを決めたのは先生です。私が悪いんですか?...先輩たしか兄と虹村さんと同じクラスですよね?」

なんでそれをって顔されたけど、さっき借り物のとき見かけたわ
それに競技見てたらなんとなくいたの覚えてるわ

「では貴女が3年の先輩に奏汰くんと虹村くんと同じクラスだからって調子にのるなと言われてなんと返すんですか?別に貴女がクラス分けを決めたわけじゃありませんよね?同じことを今貴女に言ってるんですよ、先輩」

で、でも、と何かを言いたそうな先輩方にもう一言

「こんな風に後輩囲んで文句を言う暇がおありなら、このあとリレーに出場する兄や赤司くん達に労いの言葉でも掛けてきたらいかがです?」

満面の笑顔でそう言った

顔を真っ赤にする先輩

「...〜!なめないでよ!」

あ、やっちゃった。煽ってたかー
煽りスキルばっかり上がってる気がする

手ぇ出したら負けなんだってば先輩

手を振り下ろす先輩を平然と見つめた

止めるかぁ...後ろコンクリの壁だから下手したら突き指だもんなぁ
これ以上面倒なことにしたくはないな

私の頬に当たる寸前に、パシッと彼女の手が止められた

「なっ...」

「先輩、ダメですよ。手は出したら負けなんです」

ハッハッハ、ヒーロー参上だと思った?残念!湊ちゃんでした!!!

「あとあの、自意識過剰とかじゃないんで、早くどっか行かないと兄が来ますよ」

「ここがそんなすぐ見つかるわけ...」

「いやうちの兄貴マジで野生児なんで。すぐ見つかるんで、ホント今のうちです」

流石に時間経ちすぎてる
これは兄貴が探しに来そう
先輩との関係拗れるの面倒だから嫌です

「あ、私がここからいなくなればいいのか。じゃあ先輩、失礼します」

先輩達の間をすり抜けて壁ドンから逃れる

「ちょっと、待ちなさ、っ?!」

こちらを向こうとした先輩が足を滑らせた
分かる分かる。校庭の砂って滑るよね

あーもう、

トスッ

「足元には注意してください。怪我しますよ」

「え、なっ...」

「可愛い顔に傷でもできたらどうするんです?」

滑って顔面から倒れそうな先輩を、振り向いて片腕で支えた
うおー軽いよーっ!!!もっと食べなさい!!!!!

「ああそうだ、足は捻ってないですか?」

「えっ、ええ...」

「それは良かった。どこも痛くないですか?」

「ええ...」

「なら良かったです。美人に怪我させてしまっては申し訳ないですからね」

両手で支えて立たせる

おっと、もう行かなきゃ

「それでは、失礼しますね先輩方。...ああ、そうだ。やっぱり笑ってる方が、皆さん可愛いですよ」

半身振り返って、笑顔を向けて言う

応援してるときのがキラキラしてて可愛いよ

これで少しは絡んでもいいことないよってわかってくれると良いんだけどなあ

途中大和と出会って、話しながら一旦団席に戻った

えっお前なんなの見てたの?普通それ助けるシーンじゃない?ちなみにどこから?......最初からとかお前ふざけろよ助けろよ!!!ちょっとは怖かったんだぞ!おい!!!


***
最後は「お前だしなんとかなるだろ(失笑)」ってされてます
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ