幽霊相談事務所

□幽霊相談事務所
3ページ/15ページ


 
『良かったぁ……見つけてくれてありがとう!』

男の子はぎゅうっとコ■助を抱き締め大事そうにスリスリと頬擦りをしはじめた。

何かよく分からないけど、取り敢えず拾っておいて良かったみたい。


「そんなに、大事な物だったんだー……」

『俺には只のブサグルミにしか見えないけどな』


先ほど記入していたメモ帳をパタンと閉じ、青年は納得のいかない様子で小さくぼやく。
青年の言葉に男の子は小さく苦笑した。


『ふふっ、実はコレね、お父さんとお母さんがくれた最後のプレゼントだったから……』

「────え?」


懐かしそうに目を細めてヌイグルミを見つめながら、男の子は言葉を続ける。

次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ