幽霊相談事務所
□幽霊相談事務所
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『良かったぁ……見つけてくれてありがとう!』
男の子はぎゅうっとコ■助を抱き締め大事そうにスリスリと頬擦りをしはじめた。
何かよく分からないけど、取り敢えず拾っておいて良かったみたい。
「そんなに、大事な物だったんだー……」
『俺には只のブサグルミにしか見えないけどな』
先ほど記入していたメモ帳をパタンと閉じ、青年は納得のいかない様子で小さくぼやく。
青年の言葉に男の子は小さく苦笑した。
『ふふっ、実はコレね、お父さんとお母さんがくれた最後のプレゼントだったから……』
「────え?」
懐かしそうに目を細めてヌイグルミを見つめながら、男の子は言葉を続ける。