幽霊相談事務所

□兄を探しに…2
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「私の兄は…――普段穏やかな割に怒った時は凄く怖いし、私の事甘やかしすぎだし。…でも、悪い霊が来たときは守ってくれたり慰めてくれたりして、とても優しくて頼りになる兄だと思ってますよ」



幼い頃……幽霊が視えることで周りにも理解されなかった時。1人で泣いていた時。嫌な思い出も多いけど、お兄ちゃんが傍に居てくれたお陰でそこまで寂しい思いは感じなかった。


こうして幽霊が視えることを乗り越えられたのも…今、私が生きているのも、お兄ちゃんが居てくれたお陰と言って過言ではないだろう。



私にとってお兄ちゃんは、

それほど大切な存在…。







『へぇ〜、美風ちゃんは良いお兄さんを持っているようだねぇ……早く、見付かると良いね』



ケラケラと微笑ましそうに笑うカヨさん。
自分が褒められた訳ではないけど…何故だろう、なんだかちょっと照れる。



「そうですね…。全く、今頃何処をぶらぶらと歩き回っているんだか…」




そこで言葉を切り、私は空を見上げてふぅ…と溜め息を吐いた。





今では幽霊の事も大体理解してきたから、昔みたいに危ない幽霊に付いて行ったりしなくなったし、お兄ちゃんに頼ることも少なくなってきたけれど…







そんな日々を過ごす中…
最近、不安になっていることが1つある。



それは…―――



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