うらどりーむ

□隔たりの向こう
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オトコという生き物を信用していない私にとって
仁王という生き物はかえって清々しい


まるで息を吐くように嘘を付くあの男は



きっと



私によく似ている




新学年だからか迷惑なほど張り切っているうちの担任は
朝のHRに必ず小テストをする

集めるのは列の一番後ろの生徒

私は時間と共に立ち上がり前へ、前へとプリントを集めて行く

前から3番目の仁王のプリントを貰う

ちらりとそれに目をやると右下が三角に折られている

ソレを確認したのち私は小さく咳払いをした


これは仁王と私の

‘今日シよう’

っていう合図
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