上下関係元

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「あ〜…暑い…」




窓の外で蝉達もうるさく騒ぐこの時期。

今は夏休みで学校もなく、
のんびりダラダラしながら生活をしていた。





「.......分からん…」





自分の部屋で扇風機を回しながら
英語の宿題をしている。


……こんなに暑いのに
宿題何かに集中できる訳がない。



地獄なみに多いし…






「できへぇぇん!!っ」





ムヤムヤしながらベッドへダイブした。


…分からないし、暇だし、

ダラダラしててもしんどいだけだから




いっその事、学校へ行こうか







と、私は思いついた。








「よしとっ」





制服を着て英語の宿題を持って、
自転車に乗る。



まぁ学校は基本チャリ通禁止だけど、
仕方ないや。

















ガララッ―…




「すいませぇん」





学校に着き、
職員室の扉を開けると
クーラーがかかっていたのか、
ヒンヤリと冷たい冷気が身体に当たった。





「赤井先生いますかぁ?」





英語担当の先生は、赤井先生。

私の好きな人。


だから、学校へ来た。
一々分からないものを聞きに来る必要なんてないし、
その前に、学校に行きたくもない。


でも、大好きな人のためなら。






「ん〜?どうしましたぁ?」




あ、いたいた。


眠そうな顔で頭をかきながら
こっちへ歩いてきた。





「ちょっといいですか?」



「ん、いいですよ」




ニコッと笑い、
どうしたんですか?
と聞いてきた。





「じ、実は、英語のワークが分からんくて」




「おー、それで聞きに来たんか?」




「あ、はい」




「いい心がけや。何処が分からんの?」




「え、えぇと」





あ、あ、あ、
き、緊張する…。


頭の上で先生がいるんですけど、
い、一応吐息がかかってるんですよね…。





「んー、立つのんめんどくさいから、
教室行くか?」



「あ、じゃあそうします」





そのまま4組へと歩いていき、
教室を開けて一番近い席に座った。

向き合うようにして。













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