上下関係元

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毎年いつもの事。

彼氏がいない私に、
クリスマス、年明け、お正月は
1人で過ごすのが普通だ。


あっちゃこっちゃで
イチャイチャしてるカップル見ると
ムカつくし、


こんな人ごみの時期に
わざわざ1人で出かける必要なんてない。



なんて、ほんの数秒前まで思っていた。





―ピーンポーン





誰だ。
こんな時間に。



親たちは出かけているため、
家では私1人だ。





―ピーンポーン





「あー!はいはい!出ますよ!」




半分切れながらも
玄関へ行き扉を開けると、
そこにはありえない人物が立っていた。





「どーも、黄架さん」





「え、…赤井先生!?」





急過ぎるため、
思わず扉を思いっきり閉めてしまった。


まてまてまて…
待って、ホントに待って。


今、この扉の向こうにいるのは、
私の好きな人でもある、
赤井先生だった。


見間違いじゃ…ないよね??



私はもう一度扉を開けて
確認してみる。


…やっぱり、
夢じゃない。


今そこに立っている。
愛しの先生が。

でも…何で?






「今暇?」




「あ、はぁ、ですけど…」




「じゃあ良かった。
俺と一緒に初詣行きませんか?」




「せ、先生と…ですか!?」




ビックリして
思わずでかい声をあげてしまった。





「うお、ビックリした…。
はい、俺以外どこにいるんですか」




先生は笑っていた。
…けど、
私の心臓はバクバクですよ…。





「そ、うでしたね…
じゃあ、行きます!」




「よろしい。じゃあはい、車乗って」




「え、車…?」




「初詣だからって、寺とか神社には
行きませんよ?」




「じゃあ、初詣じゃ…」




「やいやい言わずに乗る!」




「は、はいっ!」





結局無理やり乗せられた私。

バダンと扉を閉めて
シートベルトをすると、
そのまま車が走り出した。






「先生、何処行くんですか?」




「そーだなぁ……」





しばらく黙りこむ。





「・・・えっ!!?
考えてなかったんですか!!?」






「へへっ、そんなもんだって」





いやいや へへっ じゃないでしょ!?

この先生何処までバカなんだ!?







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