BL長編元

□F
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「まぁ、俺んちの事は知ってるだろ?
だから自由に使って」


「お、おぉ」


いつもの勇介の家の香り。
いつもの勇介の部屋。
なのに、今日は何故かドキドキする。
それは、泊まりに来たから?

いや、違う。
今まで泊りに来た事なんか何回もある。
少し変わった事、それは、
勇介と付き合って初めてのお泊りだから。


「俺先風呂入るわ〜」


「あ、分かった。じゃあ待ってる」


「んぉ〜」


そのままパタンとお風呂場へ向かって行った勇介。

ドキドキ…

勇介と付き合って、初めてのお泊り…。
ヤバイ、ドキドキする。
恋人っぽい事するのかなぁ?
って、何を言ってるんだ俺は!


「何か飲み物貰おう…」


しばしば冷蔵庫を開け、グレープフルーツがあったから、それを貰う事にした。

コップを取り、ジュースを継ぐ。

トポトポトポトポ…。

いい音。
ジュースを冷蔵庫に戻し、コップを持ってリビングのソファーに座る。

ゴクッ、ゴクッ

グレープフルーツってさ、
酸っぱいけど甘いよな…。
あぁ〜勇介まだかなぁ〜
早く出てきて2人の時間を過ごしてぇよ〜

俺、勇介に惚れ過ぎだな…。


「大介〜!」


その時、風呂場から俺を呼ぶ、
…愛しの勇介の声が!

俺は飛んで風呂場まで向かった。


「どしたの!!」


「おぉ、ビックリした」


「っ!!」


勢いよく扉をあけると、
下にバスタオルだけを巻いた勇介が頭を拭いていた。


「ななな、何やってんの!?///」


「何って…頭拭いてるだけだけど?」


「ちが!、ま、そうだけど!」


「何をそんなに赤くなってんの?」


だって!だってさ!
こんっっっなに色気のある勇介の体!
やばいよ、鼻血出てぶっ倒れそう…。


「おい、大丈夫か?」


「ん、うん」


「あ、とにかく風呂入れ」


「あ、分かった」


ても、勇介がいるのにここで服脱ぐわけ?
恥ずかしいな…

恐る恐る上の服に手をかける。
……駄目だ、脱げない。
手が上がらないよ…勇介。


「…何?その目」


「え?」


「脱がせろって意味?」


「ぇ、ちょ、ちがっ//!」


ニヤッと笑った勇介は、突然ガッ!と俺の上の服に手を入れてきた。
駄目っ、ドキドキする…。
勇介、勇介……勇介!


「やめっ、勇介!」


すると俺の耳元で勇介は囁いた。


「もう俺、我慢できねぇ」


「えっ!何をッ…やぁ!勇介!!」


「ヤらせろ、大介」



こうして俺は、襲われるのだ。







-続く
2012.3.3

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