上下関係元

□∵
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「…お待たせ」

「っ、先生!!」


教室で待ってると、先生がやってきた。
少しスーツが乱れていた。


「ごめん、思ったより会議長引いた」

「あ、うぅん、大丈夫だよ」

「親に連絡は?」

「入れておいた」


“じゃあ行くか”そう言い、廊下を歩きだす。その部分は変わっていないな。

先生の家は、前回行った事がある。
中1の時。付き合って……9ヶ月経ったくらいの時かな?

その時、身体重ねちゃった…。


「ん、乗って」

「あ、ありがとうございます」


先生の車、変わってる。
前は赤色の5人乗りだったのに、今は水色の4人乗りになってる。

助手席に乗り込んで、フと不安になった。
ここの助手席…誰が一番にのったんだろう。

そんな不安を察したのか、先生はこういった。


「安心しろ、この車乗ったの、お前が初めてだ」


っ、…胸の奥がキュゥっとした。

私が初めて私が初めて私が初めて…

頭の中で何度もスクロールされる。


「あ、そうなんだ」

「あぁ。…もう直行で行くぞ?」

「う、うん」


ブゥーンと走り出す車。
この先生の横顔…大好き。

とっても真剣で、横から見ると意外に長い睫毛。結構腕も筋肉がついていて、程よい太さ。


「…なんかさ、緊張してない?」

「…私?」

「お前以外どこにいんだよ」


フハハッと笑ってからチラッと一瞬だけこっちを見た先生。
ドクンッ…今、先生に見られた…。


「で?どうなんだよ」

「あ、…まぁ」

「何でそんな緊張してんの?」

「…せ、先生はしてないの?」

「俺ー?…まぁまぁかな?」

「なんだソレ…」


口を尖らせてそう言うと、先生の人差し指が唇に来た。そして、下唇を触ってから、触れるだけのキスをされた。


「っっ/////」

「ハハッ、顔赤過ぎ」

「先生、危ないよ…////」

「大丈夫、もうついたから」


ホントだ。
気がつけば、いつの間にか先生の家に。

先生は一人暮らしをしてる。
2LDKだっけな?…アレッ?3LDKだっけ?

まぁ、とにかく、一人暮らしにしては大きい。




「ん、入って」

「ぉ、お邪魔しまぁす」

「どーぞ」


ガタン、と玄関の戸が閉められた。

リビングに行くと、新しい黒色のソファーが置いてあった。


「先生、…コレ」

「お、気付いた?購入したんだー」

「へぇ…」


綺麗な真っ黒…。
先生って確か、モノクロが好きだったんだ。


「どうする?風呂入る?飯食う?」

「あ、じゃあご飯作るから、お風呂入ってきて?」

「お、分かった。……つか、新婚さんみてぇだな///」

「え、あ、…そ、だね////」


何を言って2人で真っ赤になってんのか…。





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