そして、朝
□大ちゃん奮闘記
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【step１：お姫様のジャイアニズム。】
『こんなのに、負けてちゃダメなんだからね！！』
２つ括りの髪が、夏風にふわりとなびく。
顔を真っ赤して……或いは俺よりも泣きそうになりながらそう叫ぶ少女の姿は、夕焼けよりも眩しくて。
『私がっ、見てるから！！ 誰が大ちゃんを悪く言ったって、私は絶対――……』
『明日香、』
『だからっ、私がずっと応援してるから！ 私が応援してるからには、大ちゃんは勝ち続けなくちゃいけないの！！』
『……くくっ、』
どこのお姫様だよ、お前は。
それでもな。お前のその言葉があったからこそ、前だけを向いて走り続けることが出来たんだ。
あれから２年が過ぎた――今だって。
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