破れた書物

□記憶の断片集A
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2010年11月23日版(002 parallel )
改変1-?
ギルド内にて

「また、新たな未踏破エリアが出現したそうだ。調査のためにエリアに行くグループがあれば申し出てくれ

「グループは5人がいいと思うが、誰か意見はあるか?
ヒーラー、剣士、魔法使い、盗賊、タンクがいれば大丈夫なはずだ。自信があるなら4人でもいい。あくまでも調査で踏破でないことをくれぐれも忘れるな。強敵に襲われるかもしれないからな」
「薬はできるだけ多く持て。それと賞金首が潜んでる可能性もある、殺さず生け捕りまたは捕虜にする か、隷属の首輪を装備させた状態で連れてこい。捕まえたものには相応の褒美をやろう」

‥………

雷牙「未踏破エリアねー」
今朝ギルドから配られた地図を見ながら呟く。
地図を見て一目であの場所だとわかった。
旧アラカサルド大学。曰く付きの謎廃墟群。
1号棟〜20号棟まであるが、13、15、18号棟で崩落事故が起きてから閉鎖され解体撤去も行われず、そのまま廃墟化している地区だ。
武焔「雷牙〜、前に探検したとこが未踏破エリアだったんだな。」

雷牙「だな、5年前に行った時は柵とかバリケードなんて無かったから探索に支障とかあまり感じなかったよな。あとこの地図の赤い✕は何を意味してるんだ?」
武焔「さあ?お宝のありそうな場所じゃな無さそうだし、行く前にギルドで聞いてみるか?」


雷牙「いや、きっとギルドに伝えると探索自体無かったことにされるかもしれねぇから、先に✕んとこ行ってなんも無かったら他の所行こうぜ」
俺達はこの安易な選択をするべきでは
無かった。✕の場所は神話級の怪物が眠る地だったことに前から知っていれば……
drago「...神話級って、大袈裟な」

ギュラス「いいのですか、そんなこと言って。実際、神話級ですよ。」
(錆でボロボロに朽ち果てかけた鍵を使い鉄格子扉を開いた。何年も使ってなかった様で鍵穴から鍵が抜けなくなったどころか蝶使いが折れて外れた)
drago「うっ...、中は湿気が酷いな」
(壁にはカビが生え天井からは水が滴り落ちていた)

???「うがぁぁぁー」
「離せや、ごらぁー!」
ガチャンガチャン

ギュラス「数年ぶりに来たけれどやはり、騒がしいですねぇ。劣悪な環境で暗闇に近い薄暗さじゃ、並大抵の精神じゃ耐えれないほどですからね」

drago「こんな場所に本当にいるのか信じられないが?」

2人が長い階段を降りていくと開けた通りに出た。その場所には線路が引いてあるが最近使われた形跡が見られない上にこの湿度で錆びていた。線路を辿って歩いていると巨大なゲートに記号の「S」、「A」、「B」、「C」、「Dust」が記されていた。

drago「この記号になんの意味があるかの説明は壁面に記されていたような跡があるだけで分からないな」

ギュラス「確かに。でもこう壁を叩けば」
ガンガン...
誰も居ないこの殺風景な空間に音が響きわたる

drago「音を立てたら警備兵がくるのでは...」

ギュラス「なら最初から何かしら用意してるはずだ。もう使われてない場所でも警戒はしているだろうからな」

キュルキュルキュル...

drago「この音は?」

???「コチラ100通り、不審人物ヲ発見。直チニ、生体認証シマス」

ギュラス「警備員みたいなものか」

???「認証コード不明、収容コードエラー。脱獄者デハナイ....認識。」

(工事中)


???「drago様、ようこそ。ここを左に行った場所ですよ」

(認証コードを提示してください)
ギュラス「認証コードは101-611-231-201」

「確認しました」

「ようこそBブロックへ、drago様」

drago「これはなんだ、ギュラス」
→時系列統一線@←
ギュラス「ここの管理ロボット...いえ、ヒト型管理人です。このブロック全体の管理つまり、メンテナンスや掃除、廃人の処分や餌やり、教育などの本来ヒトが行うべき仕事を賄ってもらっています」

drago「なるほど。それにしてはさっき入って来た入口はさほど綺麗に掃除されてる訳では無さそうな感じだったが」

ギュラス「えぇ。あの入口は点検口として設計されたものの、通気口としても役割を担っていた上、新たな点検口を増やしたためあまりこの場所は使われていなかったようですし清掃しても数年であの状態に戻ってしまうみたいですよ」

?「ある程度の質問には答えられるようにプログラムされています」

drago「それは凄いな。この管理人の名前はなんなんだ?」

?「シャルルです、drago様。錬金術師で発明家のシャルル・ブラックリンドンから名前を貰いました」

drago「シャルルか。いい名前だな。発明家としてはそんなに有名にはならなかったはずだが。流暢に話せる管理者ね。名付け親は誰だ?」

シャルル「ヘレン様です。面会は2ヶ月先まで予定が埋まってしまっているので当分は無理ですが」

drago「ヘレンって。あのヘレンか?」

シャルル「有名な名前なのでどのヘレン様かは私には判断しかねますが、ヘレン・シルフォード様です。」

drago「違ったようだ。マリウスという名前が入ってる方だ。」

シャルル「マリウスを検索してみます....。検索結果150件。ヘレン・T・マリウス。収容施設の最高責任者でありBブロック以外の全ての施設の管理システムを構築した。ホテルガリャルドの跡地(基礎)から収容施設を生み出した……」

ギュラス「それでここのBブロックは違う構造をしていると(フムフム...」

drago「ヘレン・シルフォードとマリウスの関係は?」

シャルル「検索結果0件。今のところ分からないのです。」

drago「そうか。簡単に素性を割らせるような奴ではないということか。」

シャルル「ただシルフォード様とは電話対応出来ますが…」
ギュラス「かけてみてくれるか?」

?「もしもし」

シャルル「私です、シルフォード様」

?「シャルルじゃないか、どうした?フンフン....」

ギュラス(割と親密そうだな)

?「お客様が視察に?なるほど、今からそちらへ向かうよ。おもてなしの方をよろしく。え?今話したい?ンー、わかった代わってくれ」

drago「もしもし」

?「あーもしもし、視察という話で来たそうだが、どなたさん?」

drago「ドラゴだ。私の部下がココのブロックの鍵を持っていたんで入らせてもらったよ」

?「鍵を?なんと今まで保管してくれていたのだな。どこの鍵かも分からない謎の鍵を。30年ほど前にリーパー山荘で配布したものでな〜。是非ともあなたの部下の顔を見たいので、出口で待っていてくれないか?今向かってるから」

drago「待ってる間に隅々まで見ておくが心配なことや後ろめたいことでもあるのか?」

?「いやぁ〜、久しぶりのお客様を暗く陰湿で少し騒がしい部屋に置いて待たせるのは失礼に当たると思ってるんでね。少しばかり広い牢獄だから迷わない自信があるなら構わないがw。あ、シャルルが居るのか。なら少しお土産を買ってから向かうことにするよ。またな」

シャルル「通信が切れました」

ギュラス「騒がしい奴だったな」

drago「シャルル、案内を再開してくれ」

シャルル「わかりました、こちらが...」
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