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□空も、私の気持ちも
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「ねぇー・・・明日晴れるかなぁー」
「さぁー?それよりどいてくれませんか名前ー」
「いやだー」
「あとミーの真似しないでくださいー」
「それもやだー」
今日も雨、昨日も雨、そして一昨日も雨だった。
わざわざ作ったテルテルぼうずも結局は無駄だったようだ。
ずっと雨で面白くないったりゃありゃしない。結局私は雨を喜ばないカエルという名のフランで暇つぶし。ぁ、ベルじゃないからナイフ投げたりはしないけどね。あまりに暇すぎてソファーに転がるフランに乗っかって…今に至る。
「名前ー」
「なにー?」
「重いですー」
「レディーに対して失礼な!」
「じゃー降りてくださいー、そろそろミーの足が折れそうですー」
「やだ、却下」
溜息と、レディーは人に乗らねぇよって小さく聞こえたけど無視。
・・・――――暇、だなぁ。
誰か外に居ないかなー?って居ないか。
「よっこらせっと」
「?」
窓に頭をあずけて外を眺めて。
「雨、止まないね・・・いつ止むのかなぁ?」
止むどころかザァァァアアってきつくなる雨に思わず目を細めたくなった。
「その質問何度目ですかー。答えるの面倒くさいんですけどー」
「じゃ、フランは雨好き?」
「名前よりは好きですかねー」
「おいこら、フランの中で私は雨以下なのか。」
というかどれだけ私が嫌いなんだ。
「面倒くさい人ですねー。そういうことじゃなくてー。名前が雨嫌う程度と比べて好きだって言ったんですー」
「なるほどー。ぁ、でも別に私雨嫌いなわけじゃないよ」
「そうなんですかー?そうには見えませんけどー。」
「だって・・・」
「だってー?」
「・・・やっぱり言わない」
(だって、こうやってフランと居られるからね)
それでも貴方といられる口実になるなら
やまないで
「ケチーおしえてくださいよー」
「晴れたらね!」
(空も、私の気持ちも)