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□惚れさせんなよ!
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惚れさせやがって!



「お前・・・好きなやつとかっているのかぁ゛?」


一体なにを言い出すんだこいつは。
只今の時刻25時48分。所謂、深夜だ。
しかも、朝から任務の私は気分良く睡眠中であった。
睡眠中であった。大切なことなので2回言わさせてもらう。
しかしどっかの鮫ときたら私のことなんかお構いなしに突然部屋に来て睡眠を妨害してきた。
揚句、好きなやつは居るかと。
たださえ寝起きの悪い私が苛立ちを隠すはずもなく、早く寝たい私は「居たら何?」と喧嘩腰に言ってやった。
いつもも通り「う゛お゛おい、うぜぇぞぉ!」とか喧嘩にのってくると思ったのに、今回は違った。

「・・いや、別に・・・それだけだぁ゛。」

いつもとは違う雰囲気に呆気にとられポカンとしていたら、その・・・どういうタイプが好きなんだ?とか言ってきた。
おいおい、大丈夫か。ついに頭やらかしたか?なんて思いながら視線をあげると真剣な眼差しとぶつかった。
まじで?これ答えなきゃいけないの?

「私の何か参考にしても意味ないと思うけど」

「いや・・・いいから教えてくれぇ゛」

なんでそんなに必死なのかわからないけど、早く寝たいのもあって一応言うことにした。

「じゃ、これ聞いたら戻ってよ?」

明日朝早いんだからって付け足して、長身、優しい、浮気しない、と言った。

「おう゛、夜遅くにわるかったなぁ゛・・・・・・ありがとなぁ゛」

そういって私の頭を義手じゃない手でくしゃっとなでて去っていく。
・・・なんだよ。
撫でられた頭にそっと触れる。まだちょっと暖かい。
イライラがドキドキになってるなんて信じたくない。
今の一瞬で気になって寝れなくなったじゃん。

バカあ―ろ。




そのあと私のタイプの中に銀色の長髪が付け足されたのは言うまでもない。

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