あなたとわたし

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昨日は全然寝れなかった。
突然やってきた六道って変態の対処法なんか考えてるんじゃなかった。
なんていうか、How are you?って聞かれたら全力でI have been deadって答えてやる。←
イライラしすぎてご飯を一気に口にかけ込んませたら、むせて母親に笑われた。

歯を磨いて顔を洗えば必然的に自分の顔とご対面するわけなんだけれども・・・
なんというか、自分でいうのもなんだが目つき悪すぎて睨んだら誰か殺せそうだ。

ささっと自室に戻り制服に着替えれば、慌しい朝に突如鳴り響くチャイム。
はーい、と言いながら出た母が今度は私を呼んでくる。
誰かと約束なんてしったけ?とか考えてたら
玄関にはちゃっかり変態もとい六道さんが居た。

「おはようございます」
「・・・なんで居るのよ」
「おや、いけませんでしたか?」
「・・・・」

いや・・・、良い悪いじゃなくて、なんでウチの家知ってるのこの変態。
もういいや、どうせ聞いたって埒あかないだろう。
多分変態のことだ、つけてきたとかそんなんだろう。
取りあえず時間がないので靴を履くが、気づけば後ろから何も知らない母が「誰?彼氏?彼氏?」とニヤニヤしながら聞いてくる。
あぁ〜もう!変態の登場だけで勘弁してよと思っていたのに!!母親の絡みにもうお手上げ!
あぁ、もう面倒くさい!ムシムシ!

「行ってきます!」

勢いよくドアを閉め・・・すぎてバァーンッって音がしたけどそれも無視。
寝不足だし、その原因が来るし、母親はノー天気だし、何なの!と苛立ちながらドスドスと歩いていると
六道さんが素早く私の横に来て、同じスピードで歩いて来た。
ちょっとそれにムカついて少しスピードを上げる。
すると隣の変態もそれに合わせてスピードを上げる。
また私がスピードを上げると、変態もそのスピードで付いてくる。
そんなしょうもない張り合いを続けた結果、最終的に全速力で校門を通過した。

席に着き、汗を拭きながら息切れした呼吸を押さえる私の横で汗一つ流さず悠々とコチラを眺める変態が一言。

「鞄、忘れて行きましたよ?」

ハイ、と言って私に渡す変態。
ぁ、そういえば。イライラしすぎて・・というか、途中からは無我夢中で走りすぎて忘れてた。
それにしても馬鹿すぎる。鞄忘れるとか学校に何しに来るつもりだったんだ私。
一応、ありが・・・と、お礼を言いかけてやめる
元はと言えばこいつが来なければ忘れてなかったんだし!と心の中で考え開き直る。

「あっそ」
「おや、お礼は言ってくれないんですか?」
「六道さんに言うお礼の言葉はありません」
「そうですか・・・」

と、首をだらんとして悲しそうな顔をする目の前の変態。
流石にちょっと今のは自分も大人げなかったかもなんて思って、
ごめんって言おうとしたら、



「そうですか・・・

ツンデレなんですね。クフッ★




もう、嫌だっ

まだ始まったばかりの今日に何度目だかわからない溜息をついた。

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