頂き物

□お友達(?)と一緒
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「余裕だな?」
「驚いても事態は、何一つ変わりませんよ?」
「俺を避けてる理由は?」
「なら、皆守さんのテリトリーには近付きません。違いますか?」
「嘘だな。」
「何を根拠に、嘘、と断言します?仮に、云う通りなら、僕が皆守さんを『夜遊び』に誘う理由は何ですか?」

口端を上げクスクス笑う。
言葉足らずの癖に言葉遊びはやたら巧みだ。

自分を遠ざける為だけ。繰り返される遊びなどにもう付き合う気はない。



「オマエが、俺を、避ける理由は?」

いい加減キレた皆守のらしくない真っ直ぐな言葉に。
子供は憂愁の眼差し。
静かな笑みを口元に掃く。

「理由がないと思うのは、皆守さんの御自由ですね?」
「理由があると思うのは、オマエの勝手な思い込みだな?」
「御自分にお尋ねになっては?」


小さく笑って。
遺跡の中でも未だに本気にならない子供がー遊びの域だろうがー少しだけ本気の色を瞳に覗かせた。
力を篭めて掴ん筈の手はあっさり取り返され。
何時動いたのか子供は自分の膝の上。
自身の膝で器用に利き手を封じ。
空けた両の手は首筋をするりと撫でて。


微笑んだ。


今を盛りと咲き誇る華の如く。


一瞬の美しさで散る華の如く。



艶やかに儚く。


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