大江戸監察事件簿
□大江戸監察事件簿31
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どうも真選組監察方山崎退です。
前回のスキー研修のダメージからようやく復活してきた今日この頃。え?俺すごいがんばったよね?万事屋の旦那達に奇跡的に会って事情説明してホテルの鍵手配してって。
とにかくまあ、スキー研修の騒動もようやく落ち着き、世間では恋人たちの日なんてもんが近づいている今日この頃です。
今日、俺
人形とデートなんです。
「いるものはティッシュと、歯磨き粉と」
スミマセン調子にのりました。単純に日用品の買い出しです。
俺と人形はマンセルを組んで仕事することが多い。そのため休日も重なることが多く、部屋も同室であるため日用品を一緒に買いに行くなんてことは結構ある。シェアしている物も多いしね。
でも、前回がんばったご褒美ちょっとくらいもらったっていいだろー!
「山崎。せっかくの休日だし、隊服じゃなくて私服でちょっと遠くまで行こうか」
神様ご褒美ありがとうございます。
私服で遠くまでお買い物って完全にデートでしょ。デートでいいよね!?
お互い着流しと小紋に着替える。
「あ、もうちょっと待って」
人形は鏡台をあけると、簡単な化粧を始めた。人形が化粧して出かけるとか、これデートですよね。完全にデートですよね!?
「全然待つ。いつまでも待つ」
真顔で答えた俺の反応は正しいはずだ。彼女が自分のために着飾るのならどこまでも待つのが良い男ってもんだ。
あれ?なんか間違ったこと言ってる?
「おまたせー」
「神様ありがとう。人形を俺に与えてくれてありがとう」
「頭いかれたか山崎」
思わず胸の前で指を組んで天を仰いだ。綺麗で可愛い。もう他に言葉がない。
「どこか目的の場所はあるの?」
「最近新しくできたショッピングモール行ってみたいんだよね」
「よしじゃあそこにしよっか」
今から出発すればちょっと遅めのお昼ごはん時だ。ランチして、買い物して、帰ってきて、荷物置いて、呑みにゴーだ。
完璧だよねこのコース!
俺たちは持ち前の、文字通り忍び足を生かしてこっそりと屯所を出発した。
面倒な人に見つかると面倒だからね!まあ人形は普通に歩いてたけどね!
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